金曜日

ゆらぎ定理解説:とりあえずひととおり書く。

午後、(素論の)横倉さんとの話。6月の流体論文を極めて丁寧に読んでくれていて、○○の仮定の背後の気持ちとか、○○の導出とか、の質問。僕の論文の説明がまだ非論理的な箇所がまだあった。9月中に改訂する予定なのでそのときに同時にやろう。しかし、他人の論文を読むときに、ノートをきちんと作っているのに驚いたり...。研究室の文化もあるようだ。

実は、横倉さんが研究として何をやっているのを具体的には知らなかったのだが、少し解説してもらう。なるほど、それは野心的だなぁ。。面白いけど。純粋に一般相対論の話なので、(ブレーンがどうしたではないから)、僕でも何とか具体的におっかけることはできるような気がする。いわゆる、ブラックホール熱力学の話はいつかちゃんと自分の言葉で理解したいと思っていたし、やっぱ今やる時期のような気がする。横倉さんがこちらにいる間に、気合いれて勉強しつつ考えようか。SGC にエントロピーを書く予定で10月からは定期的にワープロに向かう予定なのだが、間に合えばそっち方向の話も書けたら楽しいではないか。(自分が完全に消化できないうちは書かないが。)

熱力学や流体力学って、あるシステムがあったときに、線をひいて向こう側をみないとしたときに「閉じる記述」として得られる体系になっている。その線そのものは、物理的実体があるのでなく、あくまで記述する側が選べるものである。こういうのって、統計物理では「粗視化スケール」(僕のいつもの記号でのカットオフΛ)であるが、「向こう側の」選び方には色々あってよい。(特異摂動の運動の分離もそう。)メタなレベルでそこをあと一歩追求すればいいのか。大野さんのRG の源泉はそこにあったわけだけど、具体的な問題として発展する可能性があるのを考えると...。うむうむ。