火曜日

帰りの電車で、数理科学10月号2011の「時空と熱力学」をぱらぱら見る。一般相対論と熱力学は学部時代に好きで、相当の集中力と時間をかけて勉強した。(一般相対論は、ぐんぐんのめりこんで、途中でハイテンションになって一気に無茶勉強して、あとは流した。熱力学は、ちっとも風景が見えないまま、あれやこれやとゆっくりと長期にわたって迷走していた。)ただし、ブラックホール熱力学を勉強しようかな、、と思ったときには、もう4回生になっていたので、他の諸々との兼ね合いで優先順位が落ちて、論文は複写していたけれど、自分で真剣に勉強した経験はない。(その頃は、力学系の数学と物理が非常に面白くて、そっちに意識がいっていた。)しかし、ブラックホール熱力学関係はずっと気になっていて、しかも最近、非平衡ゆらぎとの関係で、ぼちぼちと話を聞く機会も増えてきたので、まとまって勉強しようか、、と時々思う。実際、鞄の中にレビューが入るときもあったし、どこかの公園で読んでいたこともあったが、優先順位が中々上にあがってこない。そういう中で、タイミングよく、編集部から送ってくれたので、暫くはこれを鞄の中にいれて、眺めよう。

雑誌を送ってくれたのは、執筆依頼があったからだけど、さて、どうしよう。締切は放送大学教科書の原稿が終わったあとだから何とかなるかな。お題は、大学物理の標準的な科目に対して、それぞれ、「面白い発想」の例から考えを深めるポイントを抑えた解説を書くことである。うーむ。どういう例をとりあげて、どういうポイントを取り上げるか。教科書には標準的に書かれていなくて、一話完結で楽しめる構成が出来るか。。とりあえず、アイデアが降りてきたので、引き受けることにした。