日曜日

朝、Biroli-Mezard の平均場の「ふたつの転移点」をやっと計算する。基本的には超初等的計算であるが、組み合わせは高校のときから苦手なので手こずる。有限次元でもできそうな気がするが、もしできるならこの著者たちならやっているだろう。(論文はまだダウンロードしていない。)

具体的に計算できると、踏み込んで考え始めてしまった。TO DO 後回しで、没頭してしまった。静的に計算される「4つの転移点」について、何となくわかりはじめてきた。この手の話ならカオスにマップした方が僕にはわかりやすかった。位相的エントロピー有限の領域と測度論的エントロピー有限の領域を指定していることに相当しているのだった。そして、測度論的エントロピーは当然ながら「測度」に依存する。シカゴJポイントは、(限界配置の)位相的エントロピーがたちあがる点で、ガラス転移(Kauzman)は(限界配置の)カノ二カル測度についての測度論的エントロピーがゼロになる点で、動的転移はそのエントロピーが立ち上がる点で、位相エントロピーが終わる点が別にある。以上によって、くるざくらさんが白板で説明してくれたことを大体理解できた気がする。彼はアルゴリズムの言葉で説明するので、どうしてもピンとこない部分が残っていた。今日、位相的エントロピーという言葉を明示的に前にだしてやっと風景が綺麗に見えた。

勘違いでなければ、朝、Biroli-Mezard 模型のランダムグラフ版で位相的エントロピーを計算したことになっている。(いや、順序的には、朝、手を動かしながら、この計算が位相的エントロピーの計算と同じであることに気がついたのだけど。)だから測度論的エントロピーの計算が明示的にできれば、静的な話を全て抑えたことになる。

僕たちの主題は、動力学なので、この4つの転移と動力学との関わりを理解しないといけない。速攻でプログラムを書いて、僕たちがずっとやっている緩和実験をする。10分の結果だが、ほう。ほう。なるほど。楽しみになってきた。