金曜日

ローレンツ祭:デモ講義。10人を超えたので隣の部屋でする。一方的な話はつまらないので、会話しながら、順番にまずまずの答えがきて、ほぼ予定したところまで話をした。筋だけだが、筋も決して簡単ではない。(平衡=等重率の原理がダイナミクスの議論では適切ではない、という筋を分かるのがポイント;計算は家でやってもらうとして。)それで疲れ果てたが、お客さんはそのときだけだった。随時でくるかと思っていたのだが、パンフレットの記載の仕方が変で、僕は講義しかしないことになっていたようだ。まぁ、いいか。

今日は用件がないので、計算を見ていた。まず一点、弱接触の摂動がやばい、というのを理解した。形式的なleading order だけをとる計算は定性的な振る舞いを大きく変えることになっていた。昨日の玩具模型の計算はそれを見事に示している。やはり、摂動は微妙なところでやっているようだ。それで、その結果を踏まえて見直すと、どうもいかんな。(緩和は生じるが)オンサーガ係数は0にしからない。べったりくっつける、というのがまずいのか。確かに、それは示量的接触なので、もはや接触というより融合みたいな感じになっている。非示量接触(3次元系だとして2次元相互作用)を明示的に模型にいれてから、熱力学極限をとるのか...。うぬぬ、ちょっとすぐには分からない。色々なことが微妙になっている。出来なくはないが、汚いな。どうしよう。

夕方から交歓会に出席。乾杯の挨拶。教員のそういう挨拶は何も考えずにそのまま垂れ流すようなのが多いが、自分はそういうのは絶対にしたくない、と事前に考えてきた。(考えながら歩いて会場に向かった。)以下、そのセリフ:

「こんにちわ〜。今日は色々な話があったと思います。意味のある物理、深い物理、面白い物理、、、可愛い物理..。そういう何とかの物理というときの、物理という言葉は実は定義されていません。大事なものは定義されないというのが世の常なので、それはそれでいいのでしょう。でも、ここには、色々な物理が一同に会しています。ぜひとも、あなたの物理は何ですか?と聞いてまわってバトルをしてください。乾杯!」