日曜日

TO DO のやばめのものは昨日やった(つもり)。昨夜から、量子熱接触を再開。金曜日の深夜に浮かれて書いたのは部分的に間違っていた。日記なので訂正はしない。なぜか、バグがあって、金曜日には動いたはずなのに..?まだ不安定なのかもしれない。今は、動いているつもり。もうちょっと厳しいチェックは後。それで、直接数値計算と摂動計算の比較に入ったが、まるっきりダメ。やっぱり数値計算を間違っているのかと思ったが、結局、摂動計算を間違っていた。摂動計算の部分でなくて、具体例での行列要素の計算について大きな勘違いをしていた。1週間前の日記に書いたことは完全に間違い。

直接数値実験と摂動計算をどんぴしゃり一致させ、しかも、(自由度無限で)エネルギーが移動する時間変化の関数形を具体的に(鉛筆で)計算してみせる。多分、できるはず。ただし、こんなことは、1960年にやられてしかるべきなので、「1960年の教育的例題」の位置づけで、自分自身を教育している。そもそも、僕が量子系になれるというのもある。この1週間、恥ずかしいまでに量子系の基本というか、行列計算の諸々をミスっていた。30年ぶりなのだから無理はないか。30年前に本当に理解していたかどうかは怪しいが、あのときは何となく慣れていたので、(これをやれと言われれば)計算はできたんじゃないかな。今は教科書や文献を全く見ずに、量子力学の基本だけを頭に入れて全部を確認していることになっている。(結構な枚数のレポート用紙がボツになった。)あと1週間で、この教育的例題を終わらしたいが...。

それでだな。こういうことをやっていると、量子系のダイナミクスにどんどんピントがあってきて、その次が気になって仕方ない。pure state とmixed stateである。古典の場合には、まぁ、ぎりぎりのことを気にしなければダイナミクスに差はない。例外は絶対にあるものの、自由度が大きい極限で、一本の軌道が示す熱力学量の振る舞いは、期待値の振る舞いと考えてよい。ただし、この例外の存在が基本原理を考えるときにはぐちゃぐちゃになったり、色々と難しいところはそのせいでどうしようもなくなってしまう。量子の場合、そういう基本的なことを考えるときには、pure state に基づく議論の方がたちがよいのでないか、というのが最近の理解の進展(およびリバイバル)だと思っていた。しかし、僕には先の話と思っていた。ところが、頭で具体的に色々考えると、そういう基礎的な面でなくて、「ダイナミクスの記述」で初期がpure state とmixed stateで、ともに平衡状態だとしても、そもそも違う例題がたくさんあるような気がしている。正確には、初期の熱力学量はどっちでも同じでも、その後にひきつづくダイナミクスは違うように感じる(まだ手を動かしていない)。ただ、初期に異なる温度のthermalな pure stateを直積でもってきて、相互作用を入れて時間発展させた場合の有効的な時間発展の摂動公式はまだ作っていないので、まずはそれを作るところからかな。