日曜日

量子熱接触。とにかく具体的に議論できる例が欲しいのであれこれ考える。一応、今のところ、ミニマムとしてこんなもんか..というのは考えた。解析はできていないが、定性的な理解はできたつもり。まず、ユニタリーでぐるぐるまわるときのエネルギー移動の時間相関関数の様子を推測すると、基本は巨大次元トーラスの振る舞いからくる、ということで、古典とはだいぶ違う。そして、平衡の密度演算子での期待値を想像することはできて、少なくとも今見ている例題では、相関時間は \beta \hbar になる。田崎さん原さんたちや岡さん橋本さんたちがいっているのと同じかどうかは分からないが、少なくともこの時間相関関数はグラフを数値的に書くのは原理的には難しくない。しかし、ふたつの量子系が弱く接触しているとき、温度の緩和時間はそれではない。結合エネルギーをgとすると、g\beta <<1 で、温度の緩和時間は、\beta \hbar /(g \beta)^2 になる。

所詮、toy模型だが、色々と刺激される。簡単のために古典極限をとれないものをやっているが、古典極限がとれるものだとどうなるんだろう。また、このtoy模型に対するこの推測は本当に正しいのだろうか。量子熱接触なんて、少なくとも現象論的には無限に近い論文が出ているはずだが、ぱっと手にとったのは、うーんん、分からん...。

夏の学校の講義ノート、休み明けに提出で、推敲できないのはまずい。打ち出すために大学にいった。(締め切りが休みW明けというのは厳しいなぁ。5月末くらいにしてくれればいいのに。15年位前はそれくらいだったような。。)