金曜日

今週もまるで一か月のような気分だった。

さて、水曜から金曜までたかべさん(東大福島研M2)が滞在していた。セミナーして帰るだけでなく、こちらで普段のように研究もすすめてもらうけど、その間に話をして...というタイプの交流企画である。1週間をベースに考えていたが、今週が都合がよいということになって、今週1週間だと前半がほとんど使えないので、3日に縮小しての実行だった。

セミナー2時間ちょいのあと、僕との議論は3回とれた。(隙間を縫ってだからバタバタしていたが。)結果として、少なくとも僕には大変有意義で、おそらく、たかべさんにも良かったと思う。たまたま、考えている興味が近く、研究されていることにピントがあいやすい、ということはあったし、M2で新しい結果が膨れようとしているタイミングもあったのもよかった。(あまり、そういう短期的なことを狙ったわけではなく、単に、場所変えて話をする機会があったらよいだろうかな、くらいの軽い意図だったし、これからも企画意図としては結果を最初から狙ってはやらないつもり。。)

計算の難しさの問題と統計力学の関係に関する研究で、水曜日のセミナーで執拗に僕が食い下がった点があった。傍からみたら攻撃しているように見えたかもしれないが、全体を理解したいということからきている、というのは自信をもっていえる。その日は2時間を超えて、表面的には理解したが、大変気持ちが悪かった。木曜日はほとんど時間がなくて、関連することを1時間半くらい質問した。その質問の答えを金曜日に教えてくれて、なるほど... それを踏まえて何をやっていることに相当するのかを整理して、例えば、この場合はどうだ?と考えると、何か非自明な計算ができる気がする。より一般的には、こういう描像でとらえればいいかもしれないけど、一般論としては抽象化するのは簡単ではないな。でもありえる話に思える。

「計算が難しい」ということをどのようにしてとらえるか、という点について、僕にとっては新鮮に表現していることになっている気がする。夢的には、NP/P問題だけでなく、自然現象における困難計算の関わりを見つけれたらいいな。(生き物などの組織体の特徴づけに計算論的側面が入るのでないかー というのは、誰しもが思うことだけど、そういう誰しもが思うことをシャープに捉えるような研究をしたい、というのがいつも動機にある。)一般論までいったら凄く面白いが、最初の例題だけでも楽しみだ。

有限次元ガラス関係で秋に考えていたことを喋る時間がなかった。そもそも秋に書いたノートを発掘していたが見つからなかった。有限次元関係もパズル好きな人が1週間滞在すれば何かすすむ気もするんだが。