火曜日

日曜日にねっころがって、虚心にSST計画を考えていた。今、SSTに向かうならどこからどのように向かっていくのか。そこで思いつく限り、自由きままに、あれこれ考えていた。ちっとも生産的でない時間を過ごした。今日の夜も、「まずい、7月に講演があるし、SST 計画を考えよう...」と焦って考え始めた。しかし、結局、既に知っているSST とは無縁の方向に走ってしまった。でも、楽しいかもしれないことが見えてきたかもしれない。

2週間前に大栗さんと中村さんが来られたときに、ホログラフィーによる非平衡の計算結果をお聞きしたが、その結果が特殊系によるものなのか何らかの一般性を有するのかをずっと気にしていた。そのとき、とある問題に関連して、「○○には、一般的に加法的な補正がつきます。それが乗法的になる場合もあるのですが、そうなるとしてもその理由がはっきり分からないのです」と僕は話した。「その理由」に至る正しい道筋が分かった気がする。そうか、そうか、そうじゃないか。すごく自然じゃないか。あのとき大栗さんが言っていたことを非平衡統計として組み立てる道はまさにこれだ。定式化できる気がする。

森先生の1958年の論文は、今書いている"Hydrodynamics from Hamiltonian particle systems" の直接の先祖にあたる。(Irving-Kirkwood 1950, Green 1954 と並んで始祖として位置付けている。1960年 に森先生の論文を見て、整理整頓したら今回の話はできるはず。議論の展開は全く違うが。)ところで、今、ノートに書いているのは、溶媒の中に微粒子を浮かべて外力をかけた系の運動である。「え?射影演算子....?1965 の森論文の?」ではない。素朴な射影演算子法が有効でない系がたくさんある物理的理由は70年には既にはっきりしていたし、方法をまねるというのは僕がもっともしそうにないことである。ふふふ。虚心に鉛筆動かしていたら、面白い式が出てきたぞ。これが↑の話とつながっている。今度は65年論文の書き換えだ。

しまった。SSTの講演準備からはどんどん離れる。