火曜日

うーん。何というか、驚くというか、あきれるというか、これはいったいどうしたものか、、というのが1週間くらい続いている。今は勉強で、しかるべき立場になったときに、こういう状況については非常によろしくないと思うので、真面目な話を持ちかけよう。

空いた時間がとれたので、来週の講義の準備。ふりこの長さをゆっくり短くしていくときの振る舞いを宿題にだしている。(i) 今までの講義の方法ではうまくいかない。(ii) 作為をする。... というのは前回の最後に予告した。学生から「それ、WKB ちゃうんですか!」と声がかかったとおり、WKB なんだが、作為してWKBにもっていて、WKB を特異摂動の立場から整理するのを自分の目標にしていた、で、今日は、(i) でぱぱっと計算して、うまくいかないことを見ることから。15年前に計算してうまくいかなかったことを確認するだけだ。1時間の隙間でできる!

30分後.... ええと... うまくいくじゃないか。過去2回と全く同じ考え方で、丁寧に書いていたら、そのままでできてしまった。おい、15年前の自分、どこを間違えた? (一旦うまくいくと、間違えた形式化が分からない。)15年前のノートはないので、手元にある摂動論の教科書を取り出す。お、あるある。ええと、こうやって計算すると0+0+0+... になるよね、、と書いてある!あ、それそれ、それが僕も15年前になった結果。(その本ではそれを回避するために「超絶技巧」を導入している。もちろん、WKBにも言及していて、WKB と比べて云々...。これはまたマニアックな..。)今年、講義をするようになって、基本に忠実にひとつづつ抑える癖がついたから、全くその基本どおりやったら、何の問題も生じないのか。。不思議だなぁ。。おそらく15年前の自分は、しらずしらずのうちにテクに走っていて(=講義中にときどき口走っている最速計算法とか)、その教科書と同じように、技巧に走った部分があって、そのせいで0+0になってしまったのか。技巧に走って失敗したのを超絶技巧で克服するのでなく、基本に戻って解決するパタンか。。

こりゃ、講義の構成を変えないといけない。先にWKB にもっていってその計算をみせてから、これまでと同じように計算してみせるか。。汎用性の高さは講義の方が高いしなぁ。(というか、平均化法、均一化法と同じ。)

うむ、そうすると、川口=さがわ問題はこれで形式化できる。WKB 的にもっていくのだけど複雑になって、どうもおかしいままだったのだけど、同じように特異摂動組めるじゃないか。(WKB を今回入れた動機の一つは、WKB を自分の言葉に引き込んで、そっちに展開しようという下心もあった。)というので形式化開始。形式論がたてれても、解けるかどうかは別問題だが。。。