土曜日

月曜日2限の講義の準備:今年は、かーくうっどの定理、つまり、「ミクロな粒子の典型的配置が局所平衡分布に従うなら、密度場と運動量場の連続方程式は熱力学関数だけで閉じた形になる」、ということを(等温条件下で)完全に説明する。今までは部分的に示して、方針だけ説明していた。実は自分の計算だと膨大になってなって原理的にはできることは分かっていても、もうひとつスマートでなかったから。やっと講義で説明できる程度になってきたので、全部やろう、、としたのだった。で、今日はまだ計算していなかった最後のツメの部分をやっていたが、中々できない。絶対に成り立つ等式が示せなくてのたうっていた。分かってみればなんともないけど。(そもそも原論文は難解で読む気がしない。教科書っぽいのを見てもグタグタでなかなか明快な説明がない。将来的には何らかのレビューとして公開した方がいいかもしれない。)また、この話は、テクニカルな計算だけでなく、考え方として大事な点がいくつかある。流体現象のミクロとマクロという点から必須事項であろう。次回は定理の背景と定理をきちんと述べるまで、次々回が定理の証明とその結果の考察。(つまり、今日は次々回の準備をしていたことになる。)

今週電車の中と帰宅してからの時間があるときに格闘していたNakagawa-Sasa論文。やっとひととおり中川さんの原稿をチェックし終えた。この論文は、今年出版された「しばく=くるっくす関係式」はKNST非定常版にすぎない、ということをリマークするために最短かつ一般的導出を行い、運動量がある場合へ拡張するのが目的である。中川さんが速攻でかいたノートを整理したのが5月頭くらいだった。論文にする時間がとれなくて、のびのびになっていた。今日、今週電車の中でできなくて宿題にしていた部分をやっていたが、どうもできない。運動量がある場合についての技巧がついていけない。(中川さんの原稿では、こうしてあうしてこれを使えばでる、というのが分からない。)結局、ギブアップして、ラインバイラインで教えてもらって、やっと理解した。(KNSTと全く同じように)運動量があると対称化シャノンがでてくるのだが、全く不思議だ。式変形もいわれれば追えるが、「示せ」といわれると簡単ではない。[対称化シャノンを考えたのは、5年前の8月中旬なので遥か昔になるんだなぁ。このときの様子ははっきり記憶している。頭の動きかたも、時間の流れ方も。しかし、今やまったくなじんでないし、使えこなせないし、変な感じだ。]来週は引っ越しがあるけれど、何とか10月末までに一旦戻す目標を達成しないと。11月中に(Rapid Comminucation への)投稿を目指している。