木曜日

月曜日から次第に悪くなった腰は、いよいよ壊れてしまい、歩行が相当に困難な状態になってしまった。しばらく横になると少しは歩けるが、だんだんと厳しくなってきた。3日間の集中講義と臨時会議の後、研究室のソファーで2時間ほど横になって意を決して帰宅するが、駅からは車に迎えにきてもらう。

集中講義は、今年は、坪田さんにお願いした。渦糸ダイナミクスやGP方程式の乱流の鮮やかで意義深い話は何度なく聞く機会があったが、講義では、むしろその背景にある初等的なことを4年生やM1向けに解説して欲しい、というお願いをしてあった。僕自身、大変勉強になった。特に、40年代、50年代の話は、ランダウが、オンサーガーが、ファインマンが...予想し、提案し、実験で検証されず、新たな筋が見出され...という講義の展開も非常に工夫されていた。また、設定を明示して、黒板で初等的な計算をしっかりするのは、初めて学ぶ人にとって理解しやすい道である。特に、先走ることなく学生の理解を確認しながら講義をすすめる様は、講義をするものとして見習う点があった。