金曜日

昨日、中村さんに「AdS/CFT vs non-eq」という講義をやっていただいた。 ここ  にスライド(約4MB)があるように、非専門家が興味を持てるように非常に工夫された講義だった。特に、実際の計算手続きをご自分の言葉で話されていた。また、背景も非平衡話につながるように、うまく伏線をはられていて、かつ、そこに焦点をあてた構成になっていた。4時間の予定でお願いして、5時間になったけれど、きわめてためになった。もちろん、そういう構成だと、技術的なことは隠れてしまうので、「前提とか計算の方針とか計算の技巧の度合など」は気になる範囲で質問して、流れはできるだけ抑えたつもりだった。清水さん、笹本さん、加藤(岳)さん、堺さん、今村さん、(途中まで、国場さん)などのスタッフや色々なところからの院生も参加していた。

AdS/CFTの位置づけについて色々な考え方があるだろうけれど、「(きわめて特殊かもしれない模型に限られているかもしれないが)、それまで計算できなかったものを(作業仮説付、近似付だけど)明示的に計算できる、という意味で、実験台としての役割はある」というのは正しいと思う。僕たちにとっては、非平衡の基礎に関わるような話に絡んで具体的な計算ができたら楽しいので、講義後と今朝であわせて3時間半くらい、そういう話をさせていただいた。もちろん簡単ではないけれど、僕たちの側から見えない何かが見えたら楽しい。

その議論をしているとき、そもそも自分自身が非平衡基礎の諸々を忘れかかっている。数年前なら色々なことが頭に入っていたはずなのに、思い出さないし、、そもそも思い出そうとする時点でおかしい。今日もアホみたいな間違いをしゃべっていた。いかんな。。。

午後は、放送大学へ。炎天下の中、幕張駅から歩くと結構疲れた。まずは教科書書きだが、7,8月を勝負の月として、そこで概略ができていないとやばいことを認識した。

帰宅後、今週の間ためた事務的案件などを一気に処理する。どぁー。そして、火曜日のソファーのうたた寝で着想した、project-G もすすめた。さぁ、どうかな。ボツにするかどうかは、この週末が最初の分岐点のようだ。