日曜日

年内に済まさないといけない諸々があるので、今日はできるだけ早く切り上げないといけなかった。いつもの日曜日よりも早く起きて、1週間で唯一見ているテレビ番組をはさんで、X-模型の検討の続きをやっていた。昨日までは記号の世界で「充填ができた」といっていたが、そのタイルパタンがどうなっているのかは見てなかった、まわりまわった符号の世界で見ていたのでタイルに翻訳するのが簡単ではなかったから。

今日の仕事の第一は、その充填パタンを実際に見ることだった。大体、想像どうりか。ルール102のCAを基本においていて、かつ、できるだけそれをひねらないようにしているので、ぎゃすけっと構造が基本にある。だから見た目は、GW-模型と大差ない。ただし、摂動に壊れないような支えが走っている感じになっている。

第2の仕事は、実際に穴をあけてみて、どれくらい壊れるのかを見ることである。例えば、ルール102のCAのままだと、穴の影響はフラクタルパタンとして伝わる。だから、有限個の穴でいくらでも大きな励起を作ることができる。これだけで基底状態が脆いことは想像できる。(少なくとも基底状態とのオーバーラップが有限に残るような秩序がないことはすぐにわかる。)実際に、いかなる意味の熱力学転移も生じない。さて、X-模型の場合は...ふふふ。期待どうりだった。適当にあけた穴からドミノ倒しで励起していこうとしても途中でひっくりかえれなくなる。だから、そこに穴をあけない限りその励起が生じない。だから励起は基本的には有限長だけれど、パタンをよく見ると、大きなぎゃすけっとがあるところでは励起は伝播できるので、確率的には励起はそこそこ大きくなりえるのか。。充填パタンはまだひとつしかつくっていないし、励起も観察でしかないが、これは先に進むのに十分である。また12/24 に一網打尽で倒された模型群には属さないので、熱力学転移がないことを即答では示せない。

金曜日の夜、「終わったかな..。完敗かな...。」といいながら研究室を出たのだった。その40時間後に、こんな状態になっているとは、思いもよらなかった。帰宅後も、半ばあきらめながら、最後のあがきをやっていた。家族には「3ヶ月やっていたことが終わった」と言っていた。ちょうど12/24の深夜、風呂に入っているときに、15枚で充填できるかも〜と思ったのだった。でも、こんなことは今までもしょっちゅうあって、全て、あくる日には駄目だった。だから、12/24の日記の最後の「残ってくれよー」と書いていても、おそらくつぶれるだろうと予想していた。昨日、充填できることが分かって、うれしいというより、驚いた。いや、今日もまだ、間違いが発見されることがあると思っていた。パタンを作ってpdf ファイルを開くとき、なぜか、駄目だったときの心の準備をしていた。変なもので、そういうときこそうまくいく。

自分的にはやっと(はじめて)「この課題をやってよかったと思える状態」になった。最終的にどのような意味になるのか分からないし、↑で書いたようなことが効いて、やはり転移が消えるかもしれないけれど、それはそれでもいい。僕が研究をしたいと思っている個人的な動機は、その瞬間を味わうことだからなぁ。