土曜日

案件1。案件2。GW中、毎日2つ程度の案件をこなす予定になっている。その間に、次女と映画にいく。のだめは絶対にいかない、と強い主張のもと、コナンへ。(次女だって、のだめは漫画もTVも見ているのに、どうも天邪鬼で...。ポニョのときも、ポニョを断固拒否して、がらあきの実写版鬼太郎に行ったしなぁ。。)しかし、コナン映画も長女が幼稚園のときから見ているから長い。

風呂入ってから、CAを紙に書き始めた。1次元CAでは、ルール110が"クラスIV"らしい。これは昨日知ったのだが、universal computation が実装できる証明が90年代に出たらしい。で、ルール110の感じを掴むために紙に書く。左右非対称が気持ち悪い。基本的に同じ性質を保って左右対称にするには、3角格子上の時間発展(4近傍CA)に自然に拡長すればよい。30分でプログラムを書いて、絵を見る。0,1を粒子の有無で表わすと、、おぉ、いい感じだ。。(twitter にpdfを貼ったので、それをみてください。拡大すると見やすい。)

今更CAなんて何で考えているのか? "class IV 的構造"を基底状態にする模型を作りたい。Wang-tiles とかあるではないか、、という素敵な指摘をする人はいるかもしれない。それはそれでいい。ほるへぇはそれを例題として掲げていたりする。だから、知識として持っているだけだと一歩遅れのままで、(数値的にも理論的にも)解析可能な具体的な模型に対して「有限次元系のガラス転移を見せる」必要がある。Wang tiles でもそれができればよい。

4月にやっていた模型tri-BM-2の基底状態は、「vicious random walks の集まりと4:1対応する」という結果になって、"不均一状態への熱力学転移" という意味では正しいが、探しているガラス転移ではない。そもそもガラス転移とは何か、というのは難しいのだけれど、基底状態の"marginal complexity" がないと乱れが強すぎて熱力学的に非自明な転移がないように思える。(例えば、tri-BM-2の基底状態のパターンcomplexity はゼロではない。)そこで、ガラス転移を見るには、"vicious random walks" から "class IV CA" へ移らないといけない、と思い至った。標語的にいうと、「香取さんから池上さんへ」だろうか。

そういう背景で、class IV CA で左右対称ルールなのをさくっとつくって見たわけである。これはあくまで1次元CAの時空パタンだが、これを最密充填パタンと考えるといい感じに見えるわけである。さて、これからが勝負だ。「こういうタイプのパタンを最密充填にする統計模型を考えろ」が次の課題である。