土曜日

研究日記に戻る。

先日のpreprintでひっくりかえっていたのだった。ガラス転移を有限次元統計力学模型で実現する研究計画をたてて、試行錯誤していることはここでもずっと書いていた。まぁ、競争相手はいないかと思っていた。それで、夏に論文投稿直前状態になって、微妙な点が完全にクリアーにならないのでまだ投稿せず、完璧にしようとしていた。じゅりお(びろり)に意見を聞いたとき、○○の模型の方が結晶はないからいいかもしれないが、まだ統計力学的研究はない、という話だった。構造ガラスはダイナミクスの方がメインだしねぇ。また、理論的には、ランダムグラフから離れるのは途方もなく難しいので、パリグループもそっちにいくことはないだろう。。。と。

ところが、出てしまった。細部をまだ完全にはわからないけれど、動機は全く同じ。そして、模型はじゅりおがいっていたそれだった。そして、著者は、、、何と、ぱりじ大先生の単名だった。論文の最後の方をみると、準備中論文が他のグループも含めて着々とすすんでいる。

何ということだ。これ出てからだと、自分たちの印象が薄いばかりでなく、競合的になると苦しい。競合的でもやっていける方針を急遽立て直す必要がある。

Ohta-Sasa 論文改訂に関連して、分岐理論の復習。23年前に勉強したとき、一般論は極めて難しいが、やさしい例題なら考え方と手順はわかったかな、、というところでやめた。具体的な計算結果を見るまえに、今回の問題に関して一般論として整理できるところをしようとしているのだが、2,3日前からあたふたしていた。やっとわかってきた。よし、これで一旦おいて分岐点のまわりのゆらぎにとりかかる。うたたね*1をして、糸口が見えてきた。実は、2週間前までの論文草稿では、ゆらぎの理論的解析は放棄して、他の現象論的考察の組み合わせで逃げていた。まっすぐに解析するとどうもうまくいかないからだったけれど、今回の進展で分岐構造が相当に明示的になってきたので、うまくいかなかった理由が分かってきた(かも)。

*1:やっぱり調子がでないので、ねっ転がって計算している。ただし、背中をそらさないように、横向きで計算するように注意している。