火曜日

会議3と会議4の合間に、加藤さんの超流動の教室談話会に出席した。全く恥ずかしいことだが、僕は、超流動は学部生以下のレベルしかない。ここ数年、超固体やBECに絡む話などを見聞きすることも多く、資料を集めたり、本をかったりと少しづつ焦点があいつつある。まずは基礎的なことを耳学問から..というのが参加の目的だった。

しかし、その内容は勉強モードとしては難しくて、質問を入れればほとんど全て中断させてしまいそうで談話会ではまずいのでそのままにする。その一方、研究モードとしては非常に楽しめた。Gross-Pitaevski を認めた話は、僕はかなり理解できる。複素Ginzburg-Landau のc_1, c_2 を無限に飛ばしたのが GP で、その振る舞いは若いときに莫大な時間をかけてつきあっていたのだった。(渦生成をSN 分岐としてとらえるのは、GP の親戚では80年代後半から議論があった。)そして、加藤さんの談話会のテーマが、「非線形動力学(SN分岐)と多体物理(密度相関)の融合をめざして」という風情で、これはもう、この2,3年の僕たちの中心テーマそのもので、僕たちの話にマップしながら考えていた。よりspecific には、僕たちはSN 分岐近くの臨界性を動的相関の臨界現象として、ゆらぎの解析や多体模型の解析をやっているのだから、完全に被っているといってもいい。(Ohta-Sasa, Iwata-Sasa の長い論文がでたところで一区切りにするので、あと2ヶ月?)

修士論文の中間発表などでいくつかの話を聞いていたけれど、全体像を理解していなかった。僕たちのセンスからも何かアクセスできそうな気がする。ただ、、その背後にある基礎の理解があまりにも貧弱なので、勉強を平行してすすめないといけない。本棚にあった本が机の上あたりには移動しているのであと一歩かもしれない。一番いいのは教えてもらうことで、そうなれる程度にはね。

会議1と会議2の合間に、福島さんと打ち合わせ。うーむ...。予想というか描像は次第に明瞭になってきたけれど、どうやって示すのだろうか。。「純粋ガラス状態の単体遊離をめざして」というべき課題だけれど、のりは有機化学合成に近いかもしれない。この条件でこうやればこっちがこうなって結晶がこっちに移動して... 。しかし、それらはすべて実験室では実装できないワープ渡航の上だから(作業自体が)大変面白い。何しろ、実験では、「動かなくなっておしまい」以上のことは観測できないのだから。

複数の会議の合間に、大久保さん、板倉さんとやりとりをする。昨夜、意識不明状態のまま高速タイプしてあったノートから、明らかな誤植や意味不明な箇所をとった版を送った。多分、うまくいっているような気がする。