火曜日

フランソワさんのセミナー:面識もなかったし、論文でも名前を知らなかったのだけど、「議論したい」というのでセミナーをしてもらった。ENS のFauve さんのグループがやっている電磁流体の磁場逆転の実験的理論的な話で、ゆっくりと説明してもらって細部まで理解できたこともあって、抜群に面白かった。3時間かけて聞いたけれど1時間くらいに感じた。理論編に入った途端、昔とった杵柄がよみがえり、急速にピントがあって、すみやかにそのモデルの条件について食い下がる。現時点での限界の説明がかえってきて、、なるほど..。(理論的には厳しくて、そんなことが起こるには条件がつくはずだがなぁ。。)また、純粋にサイエンス的好奇心から地磁気反転の理解につなげられるかどうかについてもあれこれ質問する。[セミナーを聞きながら思い出したけど、磁場反転をやろうと少し勉強したこともあったんだな、大昔。]

そして、研究としてもっともピントがあった部分は、磁場反転をサドル=ノード+ノイズで理解できるのでないか、、という示唆についてである。(全くの偶然。彼らの系がサドル=ノード+ノイズというのは僕は不勉強で知らなかった。)

というわけで、2時間延長して、太田君の話や岩田さんの話を聞いてもらう。理論的に相当に細かいところの話のはずだけれど、ピントをぐいぐいとあわせていく様はいかにもパリの研究者。やらないといけないポイントもより明示的になってきた。

MCT: 数値アルゴリズムは案が煮詰まったので、Fuchs さんたちの論文をカンニングする。何を書いているのかさっぱりわからんなぁ、、と思って眺める。自分の案との関係を探ろうと全体をみると、あぁ、この部分がそうだな、、それは僕だって考えたよ。でも、精度が落ちていくのでダメだろう??と思って、何気に彼らの書いてある式を並べてみる。ふーむ、こうなって、、だからどうしたっていうんじゃい....。おぉぉぉぉ。綺麗だ。見事に精度落ちが防がれている。[実はこの手の計算は、MCT の計算で岩田さんがあれこれ駆使していることと似ているのでなじみはあったのだけど。]参ったなぁ。素晴らしい。わかった瞬間に声が出たぞ。(しかし、この論文、重要なアイデアの核心が見えないように書かれているとしか思えない。アルゴリズムは「正解」が書かれているけれど。) というわけで、近日中にFuchs さんたちのアイデアを頂戴してアルゴリズムを組もう。