月曜日

田崎さんが学会誌に書いている記事で、拡張「拡張クラウジウス」に触れてある。2次のオーダーでなく、形式的にはフルオーダーで、熱測定で状態変数を決めることができる。(物理としての意味は全くわからないのはそうだとしても)、中々示唆的だ。そもそも12月のどさくさ時に田崎さんからでていたのに、そのままになっていたのを記事をみて思い出した。

最近、それを使って何か具体的に計算できないか、、と思っていたのだけど、今日の午後、田崎さんと話をしていて、そのS は「対称化シャノンでない」、、という(僕たちにとっては当たり前の)事実をやっと認識した。じゃぁ、何だ?と急速に気になりはじめた。夕方の全学ゼミの準備を短縮して、考え始めた。

歴史は複雑で、拡張クラウジウスは(結果として間違った論法が入り込んで)Komatsu-Nakagawa (KN)なしで、Hatano-Sasa から出したのが最初だった。小松さんと中川さんが、KN にもとづいて計算すると、運動量が入ると破綻する、、と指摘して、それを納得できたので慌ててやけくそで論旨を組み替えたのだった。その後、KN の規格化因子が同じ関係を満たすことを田崎さんが見つけ、規格化因子=対称シャノン+O(\ep^3) を小松さんと中川さんが示して、KNST論文になったのだけど、↑でのフルオーダーの式できまるSは規格化因子であって、対称化シャノンではない。

何となく気分がさえない。(田崎さんがみつけたKN経由の)規格化因子の方が(僕がHatano-Sasa経由でみつけた)対称化シャノンより偉い気がしてくるせいだろう。誰が見つけたとかどうでもいいのだが、そこはやはり子供っぽい本能がある。よし、そうなら、拡張対称化シャノンを見つけてやろうではないか。

...今日のところは撃沈。Hatano-Sasa 使えないなぁ。。KN に負けているなぁ。頑張れ、Hatano-Sasa!

全学ゼミから帰ってきて、ちょいと紙を広げたところで、岩田さんがくる。しばし議論のあと、「おぉー、多分終わったね。勘違いがなければ。」MCT eq の転移点近くの(特異)摂動解の構成ができた。(直接数値積分解と比べる)数値デモをつけて、さくっと発表しておこう。昨日も書いたように、このこと自体はおたくな話で面白みのかけらもないけど、半年後、1年後へのつながりは大きいぞ。大変、気分がよい。