日曜日

大学院講義情報の最後の更新。最終章の準備は今からだが、10章で書いている項目を全部しゃべるわけではない。10.1-10.6 の概略くらいになると思う。あ、概略しゃべるのはつまらない。流れにまかせて適当にやろう。

その準備をしていて思ったが、流体方程式の基礎づけに関するノートは近年中につくって公開したい。BBGKY/Boltzmann/Chapman-Enskog による理解は、たとえば、「水の流れ」をミクロからみるときには、物理としては完全にはずしている。多体問題の複雑な問題がどうしたこうした... とは別の話として、また数理的に完全に証明できるかどうかは別の話として、「だいたいの筋」を通すことはできるはずで、それをみた上で、物理の肉をどうつけるか、数理として何を示すか、問題を設定していくべきである。

僕が今までみた中で、その「筋」をもっともきちんと書いてあったのは、数理物理学者のええと誰だっけ...Yau ? ..名前を忘れた。理論物理側からは、そのノートよりももうちょっと踏み込んだ形で筋を書くことができる(はず)。自分の理解もだいぶ深まってきたし、そろそろやってみようか。とはいっても、2−3年のスパンでの話だが。

講義情報をちょっと更新する。10.1-10.6 は基本的には1980 年までの課題である。もちろん難問はずっと残っているし、また、もっとも古典的問題である10.1 に関して上で書いたようにじっくり取り組むべきときはくるかもしれない。10.7-10.13 が近年の自分の研究に関連している。とくに、10.9-10.11 は96年頃からはじめて、この数年の主要課題だった。目論見はもっと大きかったとしても、それなりの結果は残せたとは思う。最近は、10.7, 10.8, 10.12, 10.13 に重心がシフトしつつあるし、論文もかきはじめている。ただし、これが結実するとしても数年後だと思う。当然、10.9-10.11 のさらなる熟成も考えている。10.14-10.17 は、当面、表舞台にはださない。どういうタイミングでスタートするのか、わからないし、スタートしないかもしれない。