水曜日

来週の大学院講義の準備。あぁ、ミクロからの話、1回では無理だな。2回にわけるか。。次週は、「もっとも簡単な非平衡系である」熱伝導(一般)を例題にして、今までと全く同じように線形応答の式をだす。左端と右端に熱浴とみなしたい巨大な部分系をおいておいて、全系をハミルトン系で動かす。初期分布を左熱浴と右熱浴は温度の違うカノニカルで、系はその相加平均の温度のカノニカルとする。運動方程式を解くと「最終的には」平衡状態になる。その途中で、”物理的には”、定常熱伝導のようなことが起こると期待できる。その期待を算数としてみせるのは「無茶苦茶」難しいように思えるが、そこをパスして「その緩和過程における熱浴へのエネルギー移動の時間平均」と平衡状態における熱流揺らぎに線形応答で期待される式がちゃんと成立する... 。

技術的には、講義での「ウルトラC」(=local detailed balance)に相当するものを可逆性とLiouville の定理から形式的に示すだけで、Chris がJSP論文で明示的に論じたことである。僕は数年前にノートを書いた気がするが、久しぶりなので案の定おたおたした。(講義で失敗しないように)ちゃんと手書きの清書ノートを書いたが、これで何を示せたことになっているのか、昔も今も、釈然としていない。何を示せばいいのかもよくわからない。まぁ、しかし、この形式的な話を「一応」抑えておくことは大事だと思う。。。

うーむ。よくわからんが、折角、清書ノートを書いたし、何かしたくなってきた。Large deviation でも計算すっか。どうやって? あれか? (8月の課題だろうけど。)