日曜日

朝、大学院講義の準備。 大学院講義情報 も更新する。格子模型を例題にして、相互作用ががちがちにある多体系における線形応答の公式を導く。格子模型はモデルの定義とか位置づけを説明していると長くなるので、予定をかえて、ミクロ多体系の話を先にしようか、、と途中で迷ったりして、おたおたした。結局、定義とか位置づけを丁寧に説明するのが核心であることにやっと気がついた。そりゃ、そうだ。もう、モデルさえ与えられれば、Green-Kubo は一瞬で導出できる材料は講義でそろえているではないか。ミクロからの話をさっさとしたくなってきたのは、気分的に焦り気味なのかもしれない。

午後、みやま論文と鹿児島学会論文は後回しで、Genova に向けての 「Harada-Sasa + α」試行錯誤で気になっていたことを「がっ」と集中する。先週、線形応答領域でも変な恒等式がでてきて、何やこれは..? でつまっていたのだが、これは例のいつものやつで出せるに違いない、、と式を書くが、ちっともでない。まてよ、NESS の場合だと、ますますわからんぞ、、とうなっていた。あ、そうか、これは Hatano-Sasa を使うんだな。久しぶりなので導出から。おたおたして終了。で、定常状態のまわりでぱらぱらとゆすったときの応答を書き下すと、なるほど瞬殺で Speck-Seifeld type の FDR がでた。(というか、これははるか前にやったことあるはずだぜ。)そりゃ、彼らは(Hatano-Sasa の)house-keeping 使っているから、そっちにいくのは自然か。。[ちなみに、彼らの導出は、Fuchs-Cate + Culiangolo-Kurchan-Parisi を経由していて、Hatano-Sasa の恒等式そのものは使わない。] Speck-Seifeld と Harada-Sasa の関係は時間反転対称性の議論でつながっていることはわかっているので、 Hatano-Sasa --> Harada-Sasa へのパスが綺麗にとおったことになる。

この段階では、新しい整理にすぎないが、まずは一安心。ついでに、この整理でみえる諸々を一気にみてしまおう。

↑を書いてノートをもう一度みたら、あり....だめじゃん。まだだった。正しい式と正しい式をつなぐだけの練習問題だから落ち着けばできるはずだが、まだわからん部分があった。