木曜日

揺らぐフロントのセミナー:人がたくさんいた。ちょうど90分の講義をした感じなので、疲れた。最終結果にもっていく計算技術に関する「物理」について、佐藤さんの鋭い指摘があったので、その方向はもう少し具体的に考えてみよう。(佐藤さんの、誰もがみえないところをみる力は、たしかに価値がある。)

翌日追加:金子さん*1の技術的なことに関するコメントは大事だ。s-FKPP のノイズ項の導出についてである。一度、自分で、手を動かしてみるか。(たとえば、Levine たちの論文では、演算子形式(=Doi-Peliti 路線)*2で丁寧にやっているが、形式的な部分から極限をひっこぬく手続きを自分でやったことはない。あ、そうか、1年前のSaclay グループでだしている、演算子形式を経由しないで直接MSRの経路積分表示を書き下す流儀を出発点にした方が、極限のとりかたとかは僕にはわかりいいかもしれない。

χ_4論文は、マイナー訂正で受理の見込みだが、すこし改訂にてこづっている。前回のコメントにはほぼ完璧に答えたのだが、一箇所、少し逃げたところがあった。それを柔らかく別の表現でついてきている。なるほど... こういう風にみるのか。指摘の意図がわかって感心した。(僕らの理論が与える臨界指数をMCTの結果 と比べているわけだけだど、ηについての予言を明示的に書いたら面白いよ、、と。実は、ηに焼きなおして考えたことなかったが、僕らのηは-1 で、かなり変。BB 以来のMCT では通常の臨界現象の平均場どうり、η=0. 「この試験で、きみたちの理論は死ぬかもよ...」と(査読者に行間で)いわれている気もするが、実は、η=-1 を示唆するような数値実験もあるのだよな。。。ま、ともかく、穏当に丁寧に正直に書こう。

*1:金子研と研究室セミナーを分離して3年になる。金子さんが研究室セミナーにきたのはそれ以来はじめて。僕は一度も金子研セミナーにいってないか...。

*2:院生は驚いていたが、このDoi はあの土井さんの土井である。