金曜日

液液転移のセミナー(栗田さん@田中研):非常に面白い。ふたつの秩序変数のモデルやそれにもとづく筋は全部無視して、虚心に今得られている実験結果だけに集中して聞いた*1統計力学的には、「対称性を破る場でもなく、保存量でもなく、直接はよくわからない量が熱力学量として相転移に関わっている(ようにみえる)が、本当なの?本当ならその熱力学量は何?」という問いにつきる。素朴には、特異的といっているのは、みかけだけかもしれないようにも思う。「僕は液液転移を信じられないのだけど、反対する人はいないのですか?」という少し野蛮な質問をして、その答えの中で、「なるほどなぁ、、その部分の理解が得られるなら、可能性はあるかも」と感じる部分があって、楽しくなった。

栗田さんもおっしゃっていったが、ガラス転移とも何らかの関係がある。普段、大槻君や岩田さんと話しをしていて、どうしても見えきらないこととその「なるほどなぁ」は関係している。液液転移についても、具体的な理論的研究ができればいいのだけど、全くアイデアがない。

朝、〒箱をみると、科研費申請書再提出という封筒がきていた。は?糊付けをやりなおせ、、、と。どこが違っているのか理解できなかったので、電話で丁寧に聞く。日本語解釈の問題だが、基本的には「学振のつくった記入要領の出来がきわめて悪い」ということに尽きる。(それをおいておいて、そのような解読のプロ(事務の方)がいるとして、、せめて糊付けの前に1次提出をさせてほしかった。10年前はそうだったのだが..) [前回までは、Latex にサンプルファイルがくっついていたので、記入要領の解読がいらなかったのだよな。。。] ともかく、事務の人のいうとおりに作り直そうとすると、ワードファイルがぐちゃぐちゃに崩壊する。大槻君につきっきりで助けてもらい、なんとか原稿はつくった。糊付けは明日。

*1:Nature ではじめたみた数年前から興味をもっていた。学会ではじめて聞いたのは2年前に栗田さんからだった。