水曜日

χ_4論文赤入れが今日のメインの仕事。明日の"word by word"の打ち合わせに備えて、調べれるものは調べる。Otsuki-Sasa 論文再投稿の最終チェックをして、大槻君が再投稿をすます。Nakamura-Sasa論文の著者校正がきたので明日みる。

隙間の時間で、project-SE あらため project-G を考える。当然のことだが、まだ雲を掴む感じではある。いくつかの問題が複雑に入り組んでいるのはあたりまえだが、論点をひとつづつはぎとっていく。

1) saddle-connection bifurcation を0次にして論を展開する方針は、発展しつづけている。今度のχ_4論文でさらに強固になった。動的相関の議論はここに基本をおくのは自然である。

2) 他方、jamming 系一般に、ストレス経由の見方で整理するなら、(kirkwood 近似の正当性と無関係に)、(実験の観測時間範囲内で)2体分布の動力学に異常性があるのは正しい。この異常性に関係した動的相関の異常性「も」ある。

1) と 2) は、MCT の範囲では、同じだと考えられているが、その証明はない。(あ、この点は、秋に宮崎さんとお会いするまでにきちんとつめておかないといけない。大槻君のノートを1年くらい前にみたのだったが、そのままだ。)おそらく、1), 2) は別物であろう。2) については、なかなか微妙な問題があるのだが、「もっとも素朴な出発点が」Otsuki-Sasa でよい、というのはかわらない。

Otsuki-Sasa のひとつの"variant"として、密度(あるいはbinary fluid の場合組成比)の空間変調を考える。2体分布の動力学を考える際、一体分布は平衡化しているとしているのだが、実際は、揺らいでいて、その揺らぎは、ストレス緩和をみるときには、ほとんど quenched disorder っぽくなっているだろう。この状態での動的相関をみる。

という感じか?この日記を書き始める前は言葉になってなかったが、なんとなくよさげに見える。そんなものを解析できるのか、というと、それができそうだ、というのが、昨日の論文3つ+今月発表のIwata-Sasa である。(しかも昨日の論文3つのうちのふたつが2006年発表だから、これはやはり「やれ」といっているのであろう。)