月曜日

修論中間発表。今日は、みやまくんの「ずり流下のコロイド結晶化」だった。「流れ」と「結晶化」というのは、従来の定義からすると共存できるはずもないが、たしかに「結晶化」とよんでもいいような「何か」が生じているようにみえる。最終的に、そんなものはないかもしれないが、それも含めてその正体を暴いていこうとする課題である。昨年公表された実験に大きく影響されているが、その実験は日本ではないし、かつ、実験だと何がおこっているのかもうひとつはっきりしない。まずは、手許にたたき台をつかまえるために、短時間で色々なことが調べれる「そんなに現実離れしていない」系を用意することが大きな一歩になる。中間発表は、どんな系が手許にできつつあるか、、という紹介だった。

こういう研究は、短期間でどうにかなるものではない。系の振る舞いをだいたい理解するまでにも地道な作業を繰り返し、その折々においても悩みながらすすむことになるのだろう。何のこっちゃ、、とりあえずみてみよう、、なので、シャープな問題が目前にあってそれに突進しているわけではない。しかし、系の全貌をつかめはじめたら、必ず理論として考える時期がくる。そのタイミングをのがさず、ここぞというときに個別的だが学問的に豊かでシャープな課題への没頭に切り替えれるようにできるかどうかが鍵であろう。