金曜日

疲れた...。講義はあと3回と思ったら、4回だった。7月15日も午後だけ講義があるらしい。ともかく、毎週、木曜と金曜は余裕が全くないので、しんどい。

上の記録だけだとあんまりなので、翌日追加。「素朴統計量(=物理量の平均とか相関)を力学系の性質で書く感じ」はやっとわかってきたので、この機会にもっとざっくりとってきたい。しかし、こういうことを(講義にまにあわせる)締め切りにおわれて考えると、ろくなことがなく、空回り気味でうまくいかない。これが疲れを倍増させている。その一方、緊張の中で空回りしながら考え、緊張をといたあとでゆっくり考えなおすリズムは、悪くはないようにも思う。空回りがないような要領のいい試行はたいしたものにむすびつかない、というのは、空回りが多いことの言い訳かもしれないが。

木曜日の研究室セミナーで Harada-Sasa とその周辺を喋った。(実験的、理論的に考えていく)たたき台としての意義を強調する構成にした。

たまたま、岩田さんのガラスの解析で、Jordan normal form が関わるのがでてきた。こういうのは、線形代数の教科書で勉強しているときは、なかなか皮膚感覚として根付きにくい。具体的な問題と関わるところまでいかずに、一般的な分類でおわってしまうことが多いからだと思う。大学院にはいる時点で、全てのことに完璧である必要は全くない。たとえば、Jordan form を皮膚感覚的にわかっている学部生は稀有だと思うし、僕も表面的なことしか理解してなかった。大事なことは、いまなくても、必要に応じて、皮膚にとりむことである。この「とりこむ感じ」がわかってくれば、基礎素養さえあれば、研究に必要なことはいくらでも吸収できる。その上で、新しい何かをうみだすことと吸収することの違いがみえてくれば、自立した研究者にむかっていける。(もちろん、大学院にはいった時点で、基礎素養が弱ければ、同時にそこは恒常的に鍛え続けないといけない。)