火曜日

古文書あさり。。"derivation" "hydrodynamics" の鍵言葉でひっかかるものや有名論文を引用している中で被引用回数が多いものは大体みたかな。JH Irving, JG Kirkwood が20世紀中盤の金字塔であろうか。物理的な設定と基本的な考え方はおそらく同じで、強引ではあるが、ともかく最後まで計算しきっている。その論文の前では使っていた液体論の近似はなくしていて、「一般的な状況での流体方程式の導出」といってもよいのかなぁ。。(計算のチェックはできるものではないが。。)

今のところ、僕のノートと同じ筋の論文はない。ただ、こういう古文書を見ていると、あと2段くらい「コンパクト」にしないと価値がない気がする。序盤はいいとして、中盤で計算を減らせるかなぁ、、と帰りの電車で思った。Kirkwood 先生たちが20世紀中盤くらいに示した、局所平衡分布のもとではオイラー方程式になる、という部分である。これは講義でも最大限の愚直さでやったように、平衡統計でのビリアルとカレントの微視的表現の組み合わせから証明する。この計算は形式的にやったとしても結構煩雑になる。今書いているノートでは既知事項として証明は書いていないが、その部分は摂動論の未摂動部分に相当するのだから、文献に委ねるようでは情けない。一般的かつ簡潔に言いたい。。という問題である。

夕食後に挑戦して、ビリアル使わずに、また、カレントの微視的表現も明示的には使わずに証明できたつもり。ともかく、「何か非自明なことがあれば、それはLiouville の定理のおかげ.. 」というゲームになっている。これまでに序盤でひとつ、今日中盤でひとつ使ったことになる。あと、摂動の1次の項の計算で、比較的長い計算(といっても丁寧に書いて2ページくらいの単純な微分演算の繰り返しだが)が必要で、できたらこれも何とかしたい。(これは今のところ方針がたたない。「いんちき」をして計算の順序を変えたら素早くなるのだが、これがインチキなことは知っているし、そういう「結果オーラい」の簡略化はダメ。)

わざわざ2回もLiouville 使うのはアホではなかろうか...とビール飲みながら考える。2回目を技巧的に持ちすより、「1回目のおまけ」で出すのがすっきりしている。(ま、何というか、ゆらぎの定理....)。 局所平衡=オイラー がこんな鮮やかにでるとは...。凄いじゃん。ま、このあたりも6月の講義でやろう。