土曜日

様々な案件が目白押しのまま全てが手つかずなので、この週末に何をいつまでにするのか整理をする予定だった。が、昨夜、少し精神的に落ち着いてきたので、計算をはじめてしまい、朝起きてもその残像につられて、ついついペンを持ってしまった。少しだけの予定が結局ほとんど一日使った。

"First-order transition to a 1-RSB phase" という題目の論文を目指した練習問題をやっていた。有限次元ぴゅあがらす模型は今のところどうやらfirst-order っぽいが、それは数値実験でしかないので、厳密に議論できる模型を作ろう、、という問題である。(「1-RSB phase = RFOT 」ではない、ということの確認でもある。)これはナポリからの帰りに問をたて、飛行機の中では頭でくっていた。昨夜やっとペンを持てた。ペンを持つと思ってたのと全然違っていて、途中でひどく混乱した。結局、ペンで紙に書いたのが間違いで、式の表現をミスっていた。修正すると、概ね飛行機の中で思ったとおりかな。おそらく、このような状況だと確かに first-order になる。でも今一汚い模型だなぁ。もっときれいな模型はないかなぁ、、とあれこれ考える。うーむむ、これは作為的すぎるなぁ。そうか、、では、こうなったらいいんだったら、こんなのはどうだ...という綺麗な案がでてきた。紙に書くと..あれれれ、しかし、これはどこかで見たことあるぞ。

arXivを開いて、記憶をたよってしばし探索:でてきた。。"UNIVERSALITY CLASSES FOR EXTREME VALUE STATISTICS"。おぉ、 はっきりと、「とある条件が満たされる場合、1-RSB phase の様相はそのままに、転移はファーストオーダーになる」と書いてある。何ということだ。この練習問題は15年前に終わっていた。著者は、ぶしょー=めざーどのゴールデンコンビ。この論文は昔読んだことがあったけれど、そのマニアックな条件の場合を深く気に留めてなかった。しまったなぁ。この論文を引用して、「1-RSB への1st order transition はありえる」と論文ではっきり書くべきだった。いや、しかも局所最小のエネルギー分布のtail 部分をもっときちんと調べれば整合性がわかるじゃないか。(数秒で分かる計算でエネルギー分布がガウスに近いことまではみていたが、tail の端っこの方はあとまわしにしていた。大したことない計算時間でもう少しいける。。あぁ、ボケていたな。分かってしまえば、何でこのことに気が付かないのか..、というレベルなんだが。)

というわけで、今日の練習問題をそのままに論文にするわけにはいかない。どう展開すればよいのだろうか。眠りながら考えよう。一日ムダになったようにも見えるけれど、こういう営みの蓄積こそが血肉になっている。(さっさとすすんでいるときは大したことが分かっていない。)でも、明日は、用件の整理を優先すること。