火曜日

「日曜日に頑張る」と土曜日に書いたとおり、日曜日は終日頑張ったのだが、終わらなかった。平日はまとまった時間がとれないので、大変苦しくなってきた。

スライドを作るのが苦手で遅い、というのもあるけれど、どうもひっかかっていることがあって迷走していた。京都や九州でしゃべった「128状態模型」の基底状態が融けそうだ、と2週間くらいから思っていて、先週いよいよその感が強くなって、日曜日に完全に納得した。「融けるよ〜」そうなると、今、みている転移もどきは有限サイズ効果か?それともtri-BM-2 のように不規則な基底状態が有限個くらいに分かれてその対称性の破れが見えているのか?と一気にびびりはじめる。日曜日の夜はこれでとまった。月曜日の朝と夜の電車は全部これにあてた。ほとんどみえそうなのに、式で明示的に書けないので、イライラしていた。今日の朝の電車をこれにあてた。

やっと見えた。基底状態は確かに融けてしまうが、無限個の不規則相はまだちゃんとある。算数のメカニズムも巧妙で非常に面白く思える。(数値計算のウラどりも至急はじめる。テスト段階では上々。)まだきちんとした議論はできないし、数値計算の裏付けも不十分だけれど、筋的には気持ちよくなった。しかも、動力学が極端に遅くなる仕掛けも理解できる。(第0近似で)サイズの指数関数オーダーのはず。128状態もある恐ろしく複雑な模型なんて、10月に再開した当初は、全く頭にロードできなくて、何一つ思考がすすまなかった。それでも、ゆっくりゆっくり馴染んできて、何とかなりそうなところまできた。

というわけで、帰りの電車と帰宅後はずっとスライドづくり。パリ後半のUCGP講演の最終部分20分くらいを新たに作成することにした。げぇー。(パリ前半の日仏会議の講演準備も崩壊したまんま。今のスライドのままだと90分講演になるがな。)1週間後はパリにいるはずなんだが...。