木曜日

研究室セミナーをはさんで、会議1、会議2の他、難しい手続きの相談をあれこれと。このまま終わったら、何しているのかわからないので、少しだけでもすすめる。

レンガ表示でなくて蜂の巣の絵を書く。おぉ。最密充填の姿が縮退も込めてはっきり見えた。(今までは、全く奇妙な符号化でその充填方法を書いていて、縮退度は算数の問題として先送っていた。今や、即答。)最密充填密度は0.5625 で打ちきりだろうな。そして、結晶 vs ガラス というもっとも難しい点についてのヒントらしきものもうまっているぞ。バグからでた不思議なデータとの関連も含めて考えどころかもしれない。

月曜日に福島さんに教わったことしたがって、ボチボチとデータをとりなおしている。なるほど、時間はかかるが、こっちが綺麗だ。ほー.. といっているうちに、あっと言う間に追い抜かれた。(アルゴリズムによる計算速度は)数倍「しか」違いませんよ、、と仰っていたが、僕が1週間でできることが1日でできると思うと数倍は大きいなぁ。

こういうことを正直に書くと、素人が安易に手をだすなよ、、とも思われるかもしれない。確かに、僕の「計算機実験」は素人レベルである。(いや、素人以下かも。)大体、普通のMC をはじめてしたのが21世紀になってからだ。学部の計算機演習は全てパスして、端末をはじめてさわったのは、22歳10ヶ月だった。(今でも機械は大嫌い。)勿論、身の程はわきまえていて、ぎりぎりの計算機実験で世界トップの研究ができるとは思っていない。しかし、知りたいことがあって知ろうとするときに、素人だからといってやらない理由はない。自分ができる範囲で知りたいことを突き詰めるのは本能であり、本能に従って動くのが研究をすすめる正しい駆動力だと信じている。計算機実験をしながら、少しづつ世界が見えてきた。勿論、近くに福島さんがいらして、レクチャーを受けながらだからこそできることではある。(離れていれば、そもそもピクリとも動いていない。)そして、研究としては、ここから自分だからこそ見えるとこまでいけるかどうかが勝負である。

今の問題は、パタン、動力学、統計、ガラス の全てが関わっており、まるで、僕の研究史をひきずっているようだ。特に、ダイナミクスと統計の関わりについては、他人が見えないものを見えるところにいると思っている。(そういうところで、僕が見えなくて、他人がみえたら死ぬほど悔しいだろうな。単純で子供っぽいが。)だからこそ、素人なりに少しづつ知見を蓄えていくと、そのうちに爆発できるかもしれない。勿論、不発の可能性の方が多い、、というのは自明な話。念のため。研究とは、そういうもんだ。