土曜日

木曜日に研究室セミナーで、BM模型の話をしたときの余韻で、なんとなく1次元をやっておきたくなって、1次元系の分配関数を計算する。2変数力学系の長時間極限の振る舞いが分配関数を決める。転移はないし、状態方程式もすぐにわかる最密充填値にむかって単調に向かうだけだが、途中にでてくる構造が面白い。それをみていると、2次元系も同じ路線でできてもおかしくない気がしてきて、「2次元BMの統計測度は1次元Probablistic Celluar Automata (PCA) の時空測度で書ける」と予想をたててみる。(ここまでは金曜。)

例えば、2次元BMに近いが等しくはない模型がそのクラスに属するのはすぐにわかる。たとえば、これだとほぼ瞬時に熱力学極限の様子が計算できるようだ。2次元BMと比べると定量的には少し違う。この近似模型で極限を調べるのもありだが、統計力学模型としてはゆがんでいるので、やはり2次元BMそのものをPCA 化できるかどうか考える。

結果、だめなようだ。何かまだ知恵が足らないだけの気もするけれど、ギブアップ。ただし、2次元BMの統計測度に近いPCA模型からクローニングで2次元BM模型の統計測度平均をつくることはできる。超大ざっぱにクローニングすると中間密度を除いていい感じにいっている。ただし、クローニングで精度をきちんとあげるのは単純ではないので、この路線ですすむかどうかは考えどころかもしれない。