月曜日

朝、ルエルの講義。うーん、、随所にピントがずれたことをいっている(ように思える)。まぁ、レヴューのイントロを読んだ感じからして、そんなもんだと思っていたが。。ただし、線形応答理論がまだちゃんとしていない、というあたりの下りの説明は的確だった。(数学でなくて、理論物理レベルとしてもちゃんとしていないわけで...)また、プリゴジンへの何か感じの悪い批判は、どないなもんや、、と思っていたが、いつものことらしい。(プリゴジンがどこまで正しいことをいっていて、どこから間違っているか、というのは冷静にみておけばいいはずだ、というのが僕の昔からの意見。今日の言い方だと批判として成立していない。僕はBricmont のreview を読んでいたので、いいたいことはわかるけれど、聞いている人は単なる扇動的批判にしか聞こえないだろう。)明日から、テクニカルなことにはいると期待して、講義にはでるけれど。

午後、サクレー。うーん、セミナーはやはり早口癖を直さないといけない。ま、やれることはやった。セミナー後、Oliver (Dauchot)と Guilio (Biroli)と順番に議論していく。

Olivier: 粉体実験は現物をみて、おぉー、という感覚だが、内容はGenova ですでに聞いていたので興奮はあまりない。むしろ、驚いたのは、何気においてあった Taylor Coutte の装置。僕はM1 のとき、蔵本さんに Barbar pole やってみたい、といったことがある。蔵本さんは、Swinny のところでそれを見たといっていて、確かに面白いですねぇ、、といっていた。その現物をはじめて!みた。(完全に乱流をつくったあとで、外壁の速度をゆさげていくと、乱流のなかに散発屋の宣伝マークが浮き上がってくる、という現象。)この現象について、最近の知見を聞く。理論はあいからわず何もなしだが、実験の方は進歩していた。(Olivier らがやっていたらしい。)なんと、plane coutte でも同じことをみせることができる。しかも、それは、伝統的に "turbulent spot" として教科書に説明されている現象の延長上にあった。これは驚いた。turbulent spot は、STI がらみの現象だと思っていたので、まさか、barbar pole につながっていくとは思ってもみなかった。ちょっとそそるものがあるので、考えてみよう。(ちなみに理論は全くない。)

Gulio: 多岐にわたることを集中的に議論した。

まず、格子模型のいちづけ、その次にある研究、普遍性、.....あたりから。驚いたことに、長田さんの例の論文を"nice paper" といいながら核心部分は理解しているようだった。(僕は田崎さんのイメージ解説をきいて、それをそのまま頭に残しているだけ。)”針模型”や"変な形の粒子" によって、格子模型のoff-lattice version ができるに違いない、、といっていた。(長田さんの証明には、球状粒子というのが強い制約になっているので、そこから逃れられる、と。)また、岩田さんといくつか考えていたことについて、「ふにゃふにゃをしようとしていたのだけど、もうやったか?」という愚直な質問をする。、(想像どうり)try をしていたのから、全くやってなかったのから、いろいろ。とくに、try していた方については、うーん。。

次に、ガラス系への場の理論的アプローチ。明確に位置づけと方向性を共有できた気がする。こういうことを示さないといけないのでないか、、ということにたいして、まさしくその通りという答えがかえってきて、それに関する技術的な諸々や関係するかもしれない文献なども聞いた。こんなことは論文のどこにも書いていないので、実際、あって話をしないとわからないもんな。できるかどうかはともかくとして、方向性はたぶんあっているのだろう。しかし、技術の方が問題で、(Guilio にしても)ほいほいとできる感じではない。

また、セミナーの話に関連した議論もいくつかした。早速、今晩文献をみないといけない。とくに、bootstrap percolation の問題と本当に近所にいるのは驚きだった。いや、4月くらいの、田崎さん、岩田さんとの会合で、べーテ格子上のFA がなんか僕らの話に近いぞ、、というのはあったけれど、たしかに、そこにいくのだったら bootstrap percolation がらみでみた方がいいかもしれない。で、技術的な質問で、こういうモデルで時間スケールは理解できるのか? ... といわれたのは、ここにくる直前にまさに福井さんが解析していたモデルだった。即答で答えれてよかった。。(ありがとう!福井さん...。)

しかし、疲れた。。レストランにはいる気力がないので、スーパーで、いかにもまずそうなパックを買ってきた。期待どうりにまずかった。(寿司は3日前につくったものなので、食するのに抵抗を感じたのでパス。)