日曜日

大学院講義の準備。 大学院講義情報 も更新する。今までで一番時間がかかって、そのわりに一番内容が薄い。構成が難しい。時間依存磁場に関するfluctuation-dissipation に限定すると、detailed-balance を使わなくてもいい(正しい)説明の仕方がある。これでいいといえばいいのだが、本来、式を愚直にみたときには「とても成り立ちそうもない」関係式群のひとつとして納得するのが具体的な問題にあたるときには大事になる。例えば、NESS になった瞬間にその関係が破れるとかは、論旨をぼんやり理解してしまうと全くわからない。(Harada-Sasa のsecond referee の background が少しわかった気がした。)また、臨界動力学にしろ、ガラス動力学にしろ、内蔵を含んだ計算をするときには、FDT は計算を大幅に省略する技として使われるので、そういう点からも大事である。

どうしようか、、と迷ったあげく、今回は後者を封印することにした。 次回か次次回に挟もうかな。

large deviation 関連で、先週歩きながら気になっていた2箇所について、昨夜からペンで簡単な再計算をしている。おかしい。4月に計算したことが復元できない。しかも2箇所とも予想どうりおかしい。ノートは大学においたまま。昨夜は、疲れていたからだろう、、と思っていたが、今日はちゃんとしているはずだが。。。こういう状態になると、脳みそが腐っている感じがして嫌だな。いらだってきたので、ビールを投入する。(そろそろ、評価書を書かないといけないのだが。)

寝るまで粘ったが、わけがわからないまま寝た。明くる日の朝の電車で解決。巧妙な技で消していけるらしい。large deviation の式を small fluctuation の限定した表現を計算していただけなのだが、途中でぐわぁっと複雑になった。結果として、4月の計算では項をひとつ落としていていただけだった。(厳密解と比べるときは消える項。。)4月にこんな計算をした記憶はないので、間違いだらけでたまたま「いい項だけ残した」のだろうか? (と思って、今、07/04/22のノートをみたらアホみたいに簡単に計算しているではないか。。項をひとつ落としているのはそうであるが、あっているようにみえる。でも付け加わる項は違う。あれ。。?落ち着け... 講義だ。)

そもそもこの計算は、小松さんの話に刺激されて、Komatsu-Nakagawa 表現から large deviation にはいったらどうなるかを検討するのが動機だった。結果として、そちら経由できても、現在の表現以上に簡単にはならない。(Komatsu-Nakagawa表現は定常分布の形に関するものなので large deviation より広い。)両者の関係も含めて、だいたい理解したので、よかった、よかった...か。