水曜日

先週の物性研の研究会で、松井さんが「あるイベントの分布関数がガラス転移点にむかって特異な性質を示す」という綺麗な数値実験の結果をみせていた。この2ヶ月やっていることは、この手の話を解析する理論的手法の開発である。アイデアはχ_4 論文のときと類似で、動的事象の特異な分布関数を揺らぎ下のパタン形成の問題に帰着させて求めようとしている。簡単にできそうな非自明な例題からはいったが、できそうでできない状態が続いている。岩田さんは、この問題に張り付いていて、計算の途中で生じる様々な困難を処理しつつ、たしかに確実に前進しているのだが、とどめができない。惜しいところまでいったって、正しい数値を計算できなきゃ意味がない。(詰め将棋で、手順が微妙に狂っていて、詰めまでいかない感じ。)

どうも、一旦、ギブアップせざるを得ないようだ。少し離れて、別のことをやった方がいいかな。僕も週末から集中的にとりくんでみたが、ギリギリアウトっぽい。何か単純なことが見えていないだけの気がするが、それが明確にみえない。

まぁ、こういうことはよくあることとはいえ、また、一旦引いたあとで大きく前進することもよくあるとはいえ、こういうところでひきかえすのは気分がよくない。一応、金曜日までは残務処理をして、次週からは心気一転だな。