木曜日

柴田君のセミナー。MDによる熱対流。マクロ極限で通常のべなーるに帰着できるだろう対流とそれと異なる新しい形態の対流について。約1年かけて柴田君がとりくんでいるもので、聞いていて大変気持ちがよかった。論文レベルの完成度はないが、全て自分の中で消化しつつ、自分の動機と自分の試行錯誤で「楽しく」研究をすすめている様がよくつたわった。

柴田君は、この3月に修士をとって、民間研究所に就職する予定である。しかし、僕は、今までと同じように彼が駒場で研究できる環境を残すつもりでいる。(手続きをとる。)給料をもらえる仕事のあいまをぬって、今の仕事を論文にまとめたらいいと思うし、場合によっては、それを発展させていくことができるかもしれない。


研究との距離のとりかたについて、色々なパタンがあっていいと思う。理科教育に重点をおきながらその合間に研究をすすめることだってありえる。もちろん、研究を主業にできない場合には、時間の都合がとれないし、どうしても競争的なことはできない。それでも、自分が楽しいと思える研究をゆっくり続けていくことはできる。そういうパタンの幅の例がでてきたらいいな。