NESS

Harada-Sasa paper の最初の方と Hayashi-Sasa VI paper の最初の方と 集中講義初日に、NESS 記述についての現在ありえる立脚点と仮説について議論する予定である。3つ重なっているのは、偶然ではないかもしれないが、ともかく、ひとつで3つ同時にできる得な作業なので、構成を考えて、まず、Hayashi-Sasa VI の1節として書く。

しかし、NESS については、力学レベルからみるとほとんど何もいえない、圧倒的に無知な状態だ。数値実験でハミルトン系+境界条件の仕様で、現実的にNESSが問題となるスケールが見えるのは、まだ遥かかなたに思える。(線形応答レベルは、もちろんすぐにみえるが、それは僕の興味の対象ではない。)よいモデルを考えて数値実験で調べ上げるか、力学から上の階層をぬくあたらしい理論的手法がいるよなぁ。NESSでは、ぬきかたがわからない。射影ではだめなんですよぉ。そろそろ、再挑戦してみっか。

それでも、ここ数年で、力学を参照しないレベルからの関係式の提案については、よくがんばってきたとは思う。

今日このことに時間をつかったのも、Harada-Sasa letter の査読報告とも関係している。「ともかく、Langevin では、タタイ系といえども、一般性を認めない」そうな。(結果については、きちんと評価しているものの、価値判断のレベルで弱いと。)なんとなく、referee 氏の顔がみえるのだが、しかしですな、、、NESS far from equilibrium で何かの理論的主張をする際に、他にまともな方法はないでっせ。Nose-Hoover を使うって、、、もっと酷いやん。pure mechanical system の解析でだせれば、申し分はないけれど、それは FT だって、J-eq だって、熱浴の部分については、仮説がいりまくってまっせ。Kawasaki-Gunton のような路はあるのだが、それをするなら、射影をつくりなおすほうが気持ちいいしなぁ、、、。

ちなみに、この査読者以外にもうひとりいて、前回のレポートがアマチュア以下だったので、いかに無理解かを示して、交代させるように、editor に手紙を書いたのに、またでてきた。ほとんどマッドなことを書いているので、実質、価値判断に加わっていない。こんなんで、おしまいにする気はないので、もちろん、まだ粘る。