水曜日

6月末に某所で広く3,4回生ー院生くらいを対象にした講演をすることになった。(正式な案内がでてから、ここでも明示的にする。)そのタイトルと30字ー50字のメッセージを夜に考える予定になっていた。こういうのは難しい。結局、1時間くらい唸って、提出した。提出したときに気分が盛り上がるような感じだったので、きっといいのだろ思う。内容も考えないとなぁ。

「インドの青鬼」というビールを飲んだ。面白い。

月曜日

研究結果はでているのに、分かったことは自明とみなして、分からないことを考えていってしまう人がいる。(院生のときの僕がそうだったので)気持ちはよーくわかるが、そこで「分からない」ことと格闘して得ることよりも、分かったと思うことを完全に仕上げることで得ることの方が遙かに大きい。「分からないこと」と格闘するのはその後でいい、という話をしたが、本人が心底納得しないと中々難しい。

勉強するのが好きな人、課題と格闘するのが好きな人、論文書くのが好きな人、、など色々いる。勉強すると知識が入るので楽しい。課題と格闘すると新しいことが分かるので楽しい。論文書くと形になるので楽しい。それぞれ分かるし、重みは人によって違うが、「勉強して、格闘して、論文書く」という一連の流れが「研究」なので、勉強/格闘/論文書きが有機的につながってくると、研究そのものがより大きなスケールになる場合もある。小さくても一度経験すればそういう感じが分かるのだが、誰もが最初は未経験なので、、そこに入っていくのが難しいのだと思う。

金曜日

作道さんの亀裂進展の話を伺う。25年くらい前に破壊はかなり勉強したので、今でもピントはあった。粗視化モデルを使ったときの解析というか現象の比較については、当時色々と考えたり勉強したことがあったので、懐かしさもあった。あぁ、ほとんど論文は書いていないんだけどなぁ。亀裂先端のスケールとエネルギーが入るスケールが大幅に離れているので、ミクロ・マクロの問題としても非常に面白い題材になりうるのだと思う。(あぁ、そういうことを蔵本さんに説明したけれど、あんまり分かってくれなかったことを思い出した。。)そういう視点からあと2,3点突っ込んだところの結果も見たい。。

圏論つなぎセミナー:シバックの本でこれまでやってきたことを踏まえて、圏論とは何か、みたいな話を石塚さんにしていただく。大変クリアーで僕たちのためによく配慮しれくれた解説だった。うーむ、やはり、圏論続。。をやりたい気がしてきたが、来年度のことはまだ決まっていない。

朝一番と深夜はスカイプで論文改訂の打ち合わせ。来週には再投稿する。

午後も用件だらけだったが、用件の途中で時間がとれたので、南さんの論文の赤入れ。3月中には投稿する。

木曜日

朝、凝縮系理論グループでのおしかけセミナー。おしかけついでに5階の何人かにも案内を流していた。結局、スタッフだけで10人もきてくれて、凝縮系理論グループの院生が霞む感じになったかもしれない。素粒子理論、原子核理論、凝縮系理論、非線形が集まるようなセミナーが突発的にあるのはいいような気がする。(1年ほど前に、サクレーipht でセミナーしたときは、そういう感じのグループから人が来ていたのだしなぁ。定例化するとかそういうのでなく、1年に一度くらいは話ができるような進展があればいいのだと思う。)

また、macs に絡んで、生物の高田さんや化学の林さんとセミナーで同席する機会も増え、数学の岸本さんとは(これは僕の勉強だけれど)毎週あっていた。統計グループは年末に交流会を開いた。色々な組み合わせで学問的な交流があるのがいい。

理学全体の教授会前の人事調査というのがあって、調査委員は投票で決まる。何というか、僕が選ばれる回数は多く(=多分、理学全体で2位のはず)、色々な教室に出かけて行っては、該当の話を聞く。細部が分からないことは多い。特に、数学は限りなく分からない。それでも、背景とか何とか聞いて、僕が「勉強する機会」にはなっている。[僕が選ばれる回数が多いのは、名前の漢字が簡単だから、という説がある。一位の方も漢字が簡単だし。。。]

水曜日

白石ー斎藤ー田崎のトレードオフ不等式:現象論でどこまでいけて、どこでダメになって、どう乗り越えていくのか、という流れを多分自分なりに完全に消化した。現象論の限界のところで「なぜ、だめなのか」というあたりで違和感はあるけれど、これは一日二日で理解できる話ではない。

シンSST:白石さんの指摘で真っ青になったが、「これはやばい」と言いながら頭を急速回転して、多分大丈夫そうなところに持ち直した。(この「やばい」感は今年初めてかもしれなかった。)でも、ちゃんと計算して確認をとらないといけない。

白石さんにThermal pure state path integral の話をした。しばらくこの話題から離れているので、色々なことが頭にロードされていなかったのでよい機会になった。明日は、「おしかけ」セミナーなので、色々な意味な準備として、非常に助かった。

あわずさんのセミナー:生物のデータ解析。なるほど、こういう研究ができるんだなぁ。特に、最後のは面白かった。

火曜日

昨日のセミナーの続きで、線形非平衡熱力学で例の不等式を理解する話。磁場なし系は「安定性」でほぼ自明になった(黒板で何もみないでさっと説明できる程度には)。磁場あり系はなるほどうまくいかない、というのは分かったが、帰宅してまだ少しひっかかっている。

はねない球の話。あと一歩が欲しいかな。。

シンSST 。核心部分は覚えているが、11月に色々と溜めた話とかを喋ろうとすると頭から完全に抜けている。こういうのが本当悲しい。

月曜日

白石さんのセミナー:パワーと変換効率のトレードオフに関する一般的な不等式の話。テクはともかくどういう物理に対応するのかを考えるためのその1として、線形非平衡熱力学との対応が分かればいいと思うのだが、後ろに予定があったので時間切れ。

卒研発表会。皆さんよい発表でした。普段きちんと答えれているのに、前にたって質問を受けると真っ白っぽくなっているのか。。まぁ、場数で改善するだろう。

木曜日の朝のセミナーの準備をしないといけないが、論文再投稿の準備もしないといけない。抱えている原稿も多数。。