土曜日

学期が始まって、日記を書く余裕がなかった。科研費申請書書きという重い仕事もあったし、新しいことも色々始まって、毎日、疲れ果てていた。(日記は寝る前に書くことが多いのだが、疲れてそのまま寝ると書くタイミングを逃してしまう。)

ただ、研究は極めて面白い。

ひとつめ:10/3の日記に書いた、「天から降りてきたアイデア(問題)」を少しづつ具体的に検討している。19世紀でも分かる単純な問題だが、現時点で即答できず、かつ、現象としても理論としても大事だと思えている。今のところ色々な考えが並列していて、確定しているわけではないが、ワクワクする。もう少ししたら、具体的にここにも書けると思う。(しかし、こういう例題を通じて、非平衡統計力学の無力さを十分に感じた。単純な設定の単純な問題で、かつ、線形非平衡領域の現象の予言を定性的にもできないなんて、、ダメじゃん。)[僕にしては珍しく、次元つきの数字をみながら考えている。]

ふたつめ:エントロピーの特徴づけに関する論文を知った。(macs-category がらみ。数学の岸本さんから聞いた話がきっかけ。)この論文は結構衝撃的で、色々と考えている。もっと強いところまでいえないか、、と思っていたが、それは中々簡単ではなくて、でもそれを引用している論文をみると、そうなのか、いわゆる量子熱力学のリソース理論のあれはこういう風になっていくのか、、とそっちとのつながりは分かった。そっちには行きたくないので、もうちょっと素朴なところで考えよう。

みっつめ:これまた、macs-sampling がらみで、とある問題を考え始めている。もともと生物の高田さんから聞いた話を、えいっと単純化して、こんなものでどうでしょう、、と翌日に思ったことがあったが、それは無意味っぽいとすぐに分かったが、高田さんのアレンジが入って、お、何か非自明っぽいかもしれない。考えたことない世界だが、考えたかったことでもあるので、いい感じだな。先行きは分からないけれど。

よっつめ:量子系の対称性の論文は、今日、draft5 を作ったが、まだ ver,0 になっていない。考えれば考えるほど全体像は良くわからない。今の時点までで分かっていることだけで十分にお腹いっぱいの非自明な結果はあるのだが、何というか、大変な感じがする。ま、論文見るたびにうっとりするくらいには感嘆しているけれど。