金曜日

ホログラフィックっぽいくりこみ群の話は、一旦あきらめたのだけど、火曜日に伊丹君に話すと、伊丹君と上田君がその日の深夜までやって、一気にステップ1とステップ2が解決してしまった。(Ising統計力学の分配関数は、階層的な空間でのガウスノイズ確率過程の境界指定問題として厳密に表現できる。)1週間前に、そこまではいけるだろう、とtwitter に書いたけど、僕は混乱してできなかったのだが、院生たちは瞬殺してしまった。これは面白いかもしれないのでステップ3にとりかかっていたが、謎がたくさんでてきた。ステップ1とステップ2は厳密な話なのに、全く奇妙なことが起こっており、どうにも理解ができない。使ったレポート用紙は30枚を超えてしまったが、突破せず。例えば、高温極限で統計側で摂動展開できる場合を考えても、双対側(階層的確率過程)で熱力学極限の基本的な性質すら再現できない。何か決定的に誤解をしているのだろう。

簡単な場合でも全く違ったところから考えるのは面白い。伊丹君とのストークス抵抗の話とかも流体方程式では自明に近いことなのに統計側では「表面上で長距離相関」が生じているなど全く想像してなかったし、しかも、それがちゃんと理解できるというのは本当楽しい。夏に考え始めたときは全く分からなくて↑のように「不思議だ、不思議だ」と言っているだけだった。(僕は分からん分からんいっているだけで、基本的にはほとんど伊丹君が解決したので僕の寄与は小さいが。)

まぁでも引き際は難しい。折角、綺麗に先にすすんだので、次にいきたいと思いつつ、それに時間をとりすぎると色々なことのバランスがくずれる。本、論文、講演準備、会議... 色々とTO DO はあって..。(報告書、申請書、推薦書の類はやっとほぼ終えた。件数だけみると半端なかった。)