月曜日

金曜日の昼に羽田にいって、夜に羽田をたって、月曜日の深夜に帰宅する、という超ハードコースで、バークレーにいってきた。第18回統計物理会議だが、これは、チャンドラー先生がずっと主催しているもので、レボビッツ先生がずっとやっているラトガース会議の西海岸版のようなものかもしれない。(レボビッツのは100回を超えているけれど。。。)ただ、統計力学といっても、いわゆる、アメリカの「化学物理」色が強い。統計力学をつかって、色々な化学現象を力強く開拓しようとするもので、概念や手法では物理と共通点もあるし、生物物理は全て化学現象である、といいきってしまえば、それも含んでしまう。実際は、チャンドラー先生の共同研究者は知人たちやその学生たちが集まっている会議、という感じかもしれない。毎年この時期にやっているのだけど、僕は昨年やっと都合をつけれて参加するはずだったのだけど、飛行機が飛ばずに関空から引き返した。それで、何とか今年に。。。というわけで、いってきた。

時差の影響はきつく、食事のタイミングをあわせるのも失敗し、生活リズムはぐたぐたになってしまった。また、学内宿泊施設(=といっても凄く高い)へのいきかたが中々分からず、近くまできているのは確実なので、何人かに聞いたのだ適格な答えを教えてくれない。結局、最初に人に聞いたとき、彼が、「あ、そこだよ」と目の前の建物を指さしてくれたらよかったのだけど、全然違う方向をいったものだから、ぐるぐるまわることになった。それでやっと着いたと思ったら、今度はエレベーターに閉じ込められた。実は、空港でレストルームにいくのを忘れてしまい、列車を降りた駅でしようと思ったら、駅にはない、、といわれ、店にいこうかどうか迷ったが、地図をみるど、駅からすぐのところにバークレーがあるので、先に宿舎にいけばいいと思って、そこまで引き延ばしていたのだった。エレベーターに閉じ込められたとき、最初に頭をよぎったのは、そのことで、「まずいな。どう頑張っても30分はもたないぞ。いや、10分でも危ないかもしれない。」と泡食った。ともかく、すぐに緊急電話を入れた。すぐに向かってくれる、ということだったが、バークレー構内のどこかからそこにやってくるみたいで、中々こない。連絡が途切れている、という恐怖のパタンも頭をよぎったので、ホテルにメールに現状を伝えた。そうこうするうちに人がきてたが、何ともならない。「電源いじってくるから」と言い残して消えた。いよいよやばいな、と思ったが、気を紛らした方がいいと思って、「エレベーターに閉じ込められた、なう」とtwitter に書いた。あと、メールを書いたり、ネットみてたりしていると、気が紛れてきた。twitter に書き込んで5分くらいで脱出できた。(電源を。。」と言っていたおじさんが帰ってきてくれた。結局、15分くらいの閉じ込めで済んだので、大したことはなかった。

研究会は、統計力学と生物物理の境界領域を「Department of chemistry」で展開するーというのが主軸になっていたが、講演のレベルが概ねすごく高かった。超有名人を除いて、知らない講演者も多かったが、スマートで、勢いがあって、新しいことに挑む意欲に溢れる若手研究者たちは新鮮だった。実験にしろ、数値実験にしろ、日本でも似たことはやっていると思うのだけど、何が違うんだろう。動機とアイデアがはっきりしていて、徹底的にやることかな。(ただし、(数値計算を主たる方法として使わない)理論の発表は僕だけだった。