木曜日

月曜日、量子多体系の対称性論文のdraft7を作る。火曜日、講義。水曜日、卒研。

今日は、気になっていた問題に没頭した。(To do がたくさんあったので優先順位的には間違っているのだが、仕方ない。)でも、もやもやしていたことを概ね整理整頓できた。復活SST に向けての計算である。数学サイドからは、SSTと無関係に、ある偏微分方程式の解析をしたい。「解の選択問題」とカテゴライズしていた問題で、実は、僕は、博士課程のときにかなり極めた。方程式に安定な解がたくさんあるのだけど、現実に観測されるのはひとつに決まる場合が結構ある。それを決める論理は何か、という問題である。問題の分類や解法の分類など、相当な知見を得ていた。が、論文はひとつも書いていない。自分では新しいことができなかったからだけど。。(90年代にhttps://arxiv.org/pdf/patt-sol/9506002.pdfをひとつ発表しただけ。291回も引用されているが、僕はこの問題をそれ以降研究していないし、会議で発表したこともない。思い入れはほぼないし、独創性もあまりないと思っていたが、今読むと、高質で独創性も少しはあるかな。)歩きながらイメージはあったのだけど、中々式にのらない。先週の金曜日にできたと思ったのに間違っていたやつ。。

1日かけて途中の峠までいった。80年代に僕が考えていて、かつ、論文とかでそうポピュラーになっているわけではない考え方を使う。まさか、ここで生きてくるとはなぁ。。今回は問題が全然違う。この問題は、yes ならSST復活祭が始まるし、No なら人生においてSST に終焉をうつ。そういうギリギリなところまでいっているところで、これを使うか、、と。まだ、yes or No は決まっていないけれど。。

例えば、PDE系に対して界面の相互作用を計算することはできるけれど、PDE にポテンシャルがあれば、エネルギー論的考察が使えて標準テクニックが使える。しかし、界面相互作用はポテンシャルがなくても有効であり、具体的に発展方程式から直接計算できる。今回の話は、非ポテンシャル系の界面相互作用系に対して、”ポテンシャル”を定義可能にするフレームワークにみえる。素直には積分可能条件がないのに、かなり巧妙な変数のとりかえで積分可能にできる、というような話に近い。まだできていないのだが、そういうことを形式化することができるように思える。中川さんのSSTは、それを「発見論的に」定式化した、のかもしれない。そういうところに落ち着いたら、理論的にも相当に面白いことになっているが。。(今のところはできていない。とある関数がとあるクラスになることを言えればいいのだが、うーむ、成り立ちそうもない。)しかし、面白い。特異摂動をばんばん使う話と熱力学をばんばん使う話が同じ紙の上に書かれている。(特異摂動のときの)この可解条件がぁ、、というところにあるのが自由エネルギーだったりするので、これはもう何のこっちゃ、、と。[ネーターのときもそうだった。対称性の条件である偏微分方程式の可解条件がぁーというところでエントロピーが登場した。]

そういえば、25年前に結婚式をしたのだった。