火曜日

夕食後の楽しみ:おぼろげながら、全体像がわかってきたかもしれない。上に熱力学の構造、下にランダムネスの構造があって、その上下を結ぶのが測度保存写像(粗視化)で、この粗視化という手続きそのものにもシャノンが自然に含まれている、ということをいっているのだな。(ランダムネスにシャノンが含まれていることは分かっていた。)で、第2法則というのは、安定性の表現に他ならない。この地図こそ、2001年の講義の際に目指していたものだった。これをどうやって、きちんと定式化するのか、というのが問題だな。LY 的には、安定性の公理だが、そこにいくのはまだ難しいので、この「粗視化手続きの空間」を目いっぱい生かした切り込み口を考えていた。大偏差を使った、予想らしいものはできたが、どうだろう。こういうのが示せると、第2法則の理解は根本から変わる(と思う。)さらに、下に近いところで色々いじっていると、15年前に数値実験だけやって理論的には難しくて放置していた、KSエントロピー統計力学エントロピー関係にもとっかかりを得るかもしれない。15年前には「粗視化手続きの空間」というのが全く見えてなかった。カテゴリー理論的には、無茶苦茶自然なことなのだが、そういうのが意識になかったからなぁ。しかし、これは面白い。熱力学/大偏差/ランダムネス/粗視化が有機的につながっている。何とか数年でものにしたい。

その一方、対称性とエントロピーというあさっての方から別のがきているしなぁ。論文はdraft6 に向けて、丁寧に読むステージに入った。

講義、会議、事務的なこと、、で昼間はばたばたしていた。