水曜日

朝、講義。ひとつの箱で可逆過程の例や不可逆過程の例をつくりながら、二つの箱で可逆熱接触の問を出すところまで。「そんなの想像できない!ありえないように思える。」という素直な応答がうれしい。
 
午後は、卒研(課題研究)。論文読むのに使うので、流体力学方程式を出すところまで。僕の学部時代よりずっと理解が高い説明だったが、流体方程式の説明がきちんとされている本は(僕は知ら)なく、大変難しい。「単純流体の定義は?」「応力テンソルの対称性をどう理解する?」「非圧縮流体方程式だと、圧力が結果として時空の函数として計算されるが、その結果と局所熱力学の関係は?」など、FAQのはずだが、その全てを書いている文献はないと思う。他にも、本や文献を読んでいても、論旨が曖昧になっているところがたくさんある。僕が理解してきたのは30才を超えて、研究に関わり始めてからだった。少しづつなので、いつ、というわけではない。勿論、圧倒的に僕より理解されていた関本さんとの会話の影響も大きい。とりあえず、この本を読むと、そういう初学のときに基礎的なことでひっかかること(他にもたくさんある)を全て書いている、という本があれば、学生にはよいなぁ。流体力学の入門書(150ページくらい)を書いておきたい、と思うけれど、これだけペンディングしている書き物がある中では無理かな。。

夕方から長時間にわたる会議。疲れ果てた。