土曜日

昨夜の脇道のアイデアをもう少し考えてみた。混乱したが、多分、大体理解した。例えば、これにより、直ちに、ばね定数の時間変化をどんなにいじってもサイクル操作ではエネルギーの(初期条件の位相に関する)平均は減らせない、ということを示せる。これは99年に予想していたが、当時は示せなかった。ちなみに、レナードやジャルチンスキータイプではないので一般論は使えない。また、振動子の位相平均を一般力学系のエネルギー面上ミクロカノニカル平均にすると、エネルギーが減る例が作れる。(佐藤氏の2002年頃の結果。)モデル固有の性質を使っているからこそなのだが、強引な数学の評価をするのでなく、新鮮な見方でさっと評価するのが面白い。
 それから、99年に問題となっていた、断熱定理からのずれが摂動の範囲では任意の次数でゼロとなること − も示せた。当時、計算間違いしまくりながら4次まで計算してゼロになることは確認していたが、一般論はできなかった。とび道具(非摂動)で真性特異点になることは分かっていたので、そうならないといけないのは分かっていたが、漸化式で示すのも難儀そうで、放置していた。勿論、これも模型の特殊性が効いている。
 どちらの問題も絶対解きたいわけではなかったが、気持ち悪いままだった。17年の時を超えて、ひょんなことから解決するとは面白いもんだ。