日曜日

物理学会2日目:自分の発表。発表前後は落ち着かない。3回くらいは通しで発表練習したし、中身も十分に検討したが、やはり緊張する。時間はほぼぴったりだった。(練習では最初の2回が11分だった。)いつものことだが疲れ果てた。

今日の朝は、発表練習の後、横倉さんと議論していた。昨日のを踏まえて、スタバで具体的な計算を行う。うん、大体の筋は見えてきたような気がする。細部では色々とつめないといけないが、量子から出発して「古典化」を介して、今の結果を理解できる可能性が高まってきた。もちろん、細部の詰めは大変で、そこを詰めている過程で今見えてなかったことが見えてきたりする。今ある版もなんとなくの筋は7月末でつかんでいたが、核心的なアイデアとなっている「熱力学と整合する軌道」とかもっともおどろくべき結果である「作用の次元をもつ普遍定数の創発」とかは7月末の時点ではかけらもなかった。前者は8月中旬、後者は9月中旬である。今回も、大きな筋がぼんやり見え始めたばかりで、細部をつめていく過程で何が待っているのか今の時点では全く分からない。それでもわくわく感があってよいなぁ。

研究の仕方には色々あると思うし、自分の中でも一意ではないが、こういう「ふわふわしたところ」で「研究の手」を考えるのは独特のものがある。非常に面白うと思う一方、何も生み出さない可能性もあって怖い。でも、独創的(だと自分が思える)研究は、そういうところからでないと(僕には)できないかなぁ。

物理学会初日:非平衡ゆらぎとカオスをいったりきたりして、午後はads/cft にいた。基本的に講演を聞きながら、ぼんやりと金曜日の移動およびホテルで考えていた問題を考えていた。ちょっと攻める問題がそもそも違う気がしてきた。その問題をシャープに完全解決することも大事だが、それ以前に位置づけが違うんじゃないだろうか。ノートにいくつかのアイデアを書いて、残すべきものを明示した。大学からの帰り道、横倉さんに方向性についてダダダーとしゃべり続けた。どうだろうなぁ。。