木曜日

パリ高等師範学校:ほるへ(くーちゃん)との会談。彼は、顔の表情にはっきりでるので、正直いって議論で緊張する一方、独特の見方をする人なので勉強になることも多い。さて、まずは「エントロピーのネータ話」から。細かいところを確認しながらメインまで到達。目の色が明らかに変わった。「実は、昨日、PD の○が、面白い。△と関係するかも、と言っていたんだ。論文読んでなかったが、実に面白い!アーカイブにあるんだよな。今日の午後はどうなっている?ガラボッチの一般講演の後、○を交えて議論しよう。いや、いますぐ○のところに行こう。」○は留守だったが、「よし、メールを書いておこう」で、しばらくすると、○が到着。最近のルーベンの会議で、対称性の創発の話でもりあがったとき、クリスチャン(マース)が僕たちの仕事の存在を紹介してくれたらしい。パリに戻ってくると、サクレーでセミナーがあったことをしって、昨日、ニアミスしていることを知ったらしい。それでそういう雑談が昨日にあったらしい。午後はパリ7でのみっちり議論を予定していたので、○との議論は明日の午前後半にすることにした。(ほるへはもう木曜日の夜には旅立つ。)ばたばたしながら議論修了。それでも、超均一性のはなしやガラスの話もかけごみ的に押し込んだ。。。

パリ7:関本さんとの会談。ゆっくりとエントロピー話。計算ではなくて論旨の確認をひとつづつ。最近、簡略版の説明になれすぎてきて、色々と説明が抜けていることが分かった。また、「対称性」の中身について厳しく聞いてきたのはパリでは関本さんだけだった。(僕たちは8月下旬ごろに考えていた話で、論文にも最低限のことは書いているが、1時間セミナーでは省略している。)「示量的」ネーターを要請することで、非一様変換が一意に決まって、そこに「作用の次元をもつ普遍定数」が表れる。それを絞っていく際に、すでに1/N! は(統計力学の公式を通じて)輸入されている。ミクロから考えたときのエントロピー自身の示量性を熱力学だけで言い切れないのと同じように、そこに(本質的なレベルでは)量子力学が関わっていることはないのか? というのが、(僕が翻訳した)コメントだった。なるほど。。これは全くもって深く検討しないといけない。他、超均一性のはなし、特異摂動の話、確率過程のはなし、力学の話。。。相変わらず、お会いすると学ぶことが多い。