日曜日

最近の個人ブームは、卒研で学生がやっている、quasi-local energy の話である。まずは勉強をして、論文紹介を毎週してもらっていたのだけど、大体分かってきたところで、「半分」課題にスイッチというスタイルにして、時間の合間を見てボチボチ考えようか、、と言っていた。そしたら、いきなりのトップスピードで、できたかもしれません、という報告があって、「Y模型」を聞いた。(Y は本名だけど、学生なのでここでは一応イニシャルで。)

これはすごく面白く、僕もすぐにピントがあって、(朝おきると勝手に)Y模型の振る舞いをあれこれ考えていて、どうも自明か特異にしかならないんじゃないかな、という感覚をもった。それで、1週間前は、修正「Y模型」のアイデアがでてきて、いけるかも、、と思ったが、ダメだった。それが↓で書いていること。先週金曜のミーティングで「Y模型II」という、これはまた面白い提案をY君から聞いて、9:1くらいでダメかもしれないが、、検討する価値はあるかなぁ、といっていた。(検討の仕方は伝えて。)それなら僕も負けらられない、というわけで、修正「修正Y模型」を考えた。これは中々いい感じかもしれない、というのが金曜日の夜だった。

土曜日は、その方針をさらに徹底化して、「最小Y模型」なるものを考えて、Y君にノートを送った。土曜日はそれと戯れていたら一日が過ぎてしまった。

"quasi-local energy" という概念は、重力の人にはなじみがあるけれど、力学系や統計の人はおそらく知らないと思う。(僕は、横倉さんに教えてもらうまで知らなかった。これも横倉さんなんだよなぁ。聞いたのは彼がまだ5号館にいるとき。)generic な(ハミルトン)力学系からすると、変わり種だけど、それがどんなものか見たい、というだけでなく、もうちょっと野心的なこともあるけれど、ともかく具体的に見たい、というところから始まった課題である。やはり、初めて見るものは、凄く面白い。短期的には、これが(統計の方では最近ホットな話題のひとつの)「超均一ゆらぎ」の例になっているはずなので、そのあたりを完全にするところでひと区切りをつければいいかな、と思っている。