朝は定例のTVを見て統計力学講義の準備。午後はセミナーのスライド準備。時間がかかった。

昨夜遅くに帰宅した。時差がないし近いと言えば近いが、東京よりは遠い。参加していた会議は「東アジア統計力学会議」という奴で、中国のれいはん、韓国のひゅんぎゅ、日本の西森さんが、「東アジア統計物理の交流を」と始めた会議である。前回から台湾も正式に参加し、次回開催は台湾となった。(10年近く前に、台湾手動で同様の企画があったが、それは継続せずにつぶれた。)今回が3回目で、少なくとも4回目はある。

さて、このプロジェクトはなかなか挑戦的である。継続させるために「自己負担」を原則として、長期間の視野にたった種をまこうとしている。この主旨には僕自身大いに賛成しているが、長期間の視野は長期間みて初めて意味があり、短期的にみたときには色々としんどいことも多い。結果的には、次世代の若者がどう育つかに大いに依存している。少なくとも、韓国のよんじゅ、中国のしょーえんは極めて優秀な若者である。(南アジアのインドまでいれればありとらも。)彼らが大きく育つきっかけのひとつとして、アジア内の交流は大事な気がする。ま、遠くをみながら、無理のない程度に。。

ソールで話したこと:「僕は利己的なので自分が考え自分が研究して自分が何か見つけたい。自然への見方が変わるようなことを見つけたい。でも、自分が意気込んで設定した問題は時間が経つとはずしていることが多いし、興奮しながら問題と向かっているときも大したことが分からない。ゆっくりとした時間の中で出会うべくして出会ったような問題にあって、その問題に没頭しつつも、問題を解きたいという野心が消えたときに、初めて自分の力以上がでて見えないところにいく。そういうことはたびたびあるわけではないので、今の問題に集中して、研究する力をつけ、研究成果を積み上げていって、ときどきは周りをみて長い時間を意識することかな。」(英語で話したので幼稚語になっているだろうけど。「何でそんなactive によい研究成果が得られるのか?自分はどうすればよいのか?」という若者の問いに対して。)

しかし、客観的にみて、僕は20代のときにはまともな研究はひとつもできていないし、30代でやっと研究らしきことが始まって、40代で成長して、50代になって「やっとこれからだ」という感じなので、あまり参考にならないかもしれない。20代から研究できている人もいるし、30代で大きな仕事をする人も多い。歴史(経緯)も境界条件も人それぞれだから。(=ということも付け加えた。)