木曜日

今日も21時すぎから計算。まさかね、自分が2次元Ising 模型の厳密解をやろうとは。。。30年前、本や論文で2,3の方法はなぞったが、まぁなぞっただけだった。生協にバイクでいく途中、「あ、分かった」とつぶやいた記憶があるけれど、あれは何がわかったのだったのか、思い出せない。バクスター本は、最初、大講義室(今の1号館の5階)の下の階の図書館で借りたが、ちっとも読まなかった。(でもなぜかバクスター本も実家にあった。数年前に統計力学の論文を書いたころに買ったDover本でなく、学生時代のもののようだ。)厳密解は自分で何かするような感じがしなかったし、そういう距離感でここまできた。

昨夜の続きで、2次元ising に対して式を明示的に書き下すことを目指した。昨夜の最後に書いた式そのままでダメなことは朝の電車で分かった。日中はバタバタしていて、帰りの電車でその解決先が分かって、21時からゆっくり計算した。(勘違いしていなければ)、あっというまに「厳密なホログラフィック繰り込み群方程式」が求まってしまったんだけど。(ホログラフィー的な言い方だと、ダイなみかるなソースの経路積分で書かれている。何のことはない、非線形バイアスのガウスノイズ過程。)アイデアさえ理解すれば、考え方も計算もすこぶる簡単。[ちなみに3次元isingではこの処方箋はダメ。ガウスノイズが使えなくなるので、同じようなことをするとしても、確率過程的に難解になる。解ける、ということと確率過程の簡単さは関係してるんだろうな、きっと。]

ただ、これをどう使うんだろう。一般に弱ノイズでかけて変分原理で決まることはない。転移点や臨界指数をここからどうやって出するのかちょっと呆然としたところで日付が超えた。