金曜日

午後、(自分が司会をする)会議。90分の会議だが、準備時間を積分すると3時間くらいかかっている(うーん、もっとかな)。講義と同じで、準備せずに会議にのぞんでも別に流れていくが、論点をきちんと明示して会議(講義)をしようと思うとそれなりの準備は必要だと思っている。この会議のために、昨日の専攻長会議は休ませてもらって寝ていたのだった。

日中は休憩時間ゼロで終日ばたばたしていたが、実は、朝の通勤でひとつ分かった。昨夜書いた、(ほぼ)がとれて、非常に綺麗な構造が見えた。偶然ではなくて、一般的に(ある広いクラスで)この考えは使うことができて、その世界では拡張された断熱定理というか、はたの=ささが成り立つようだ。1週間前には全く想定していなかった。決定論の場合には、一般には、はたの=ささがダメなことは分かっていて、2005年にほるへに最初にあったときに指摘されていたことだった。色々な条件をつけた上ではあるが、それに対応するものを決定論でも広く作れる、ということは驚きだった。(まだ、ノートは書いてなくて暗算だけど、こういうのは多分間違っていないと思う。)そして、それが集団運動を導出する上で鍵となるので、実際に「役にたつ」わけで、決定論的蔵本の集団ダイナミクスを極めて初等的な計算で出せる。そうやって見てみると、流体方程式の導出で使ったあの恒等式って、全くちょうどはたの=ささそのものと解釈されることも分かった。当時はその意識ゼロだったけど。(素晴らしい査読者が、「ゆらぎの定理に似ているが同じではない恒等式」と表現したその正体を、やっと、完璧に理解した。)もちろん、恒等式恒等式でしかないが、そこから具体的な計算が圧倒的に簡単になる、という意義は極めて大きい。今、書いている論文"collective dynamics from stochastic thermodynamics"には、このテーマはいれない(現在18ページでもうすでに分量オーバー)だが、お正月に決定論的蔵本模型を例題にして、決定論的模型での集団ダイナミクスに関する解説論文を書こう。